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干し柿完成!

12月はじめに「手もみ」作業を終えた、土着ワークショップvol.06「干し柿づくり」。その後のレポートです。

12/7に行った手もみ作業。一つ一つ「甘くなれ!」と思いを込めておこないました。

手もみ

手もみ2

寝かす

手もみ直後、寒くて風通しの良いと思われたKOKAJIYAの廊下に面する階段の上に1週間ほど、時々裏返しをしながら寝かせていました。が、思った以上に廊下に湿気がたまりやすく、一部の干し柿にはカビが発生。そこで急遽、干し柿をカビの発生したものと無事なものにより分け、別の場所に移すことにしました。
少しカビの生えてしまったものも「食品用アルコールで丁寧に拭き取りを行えば大丈夫」とお客様の声により救出することに。

再び干す

再び干す2

雨などに濡れないKOKAJIYAの軒下と昨年うまくいった主催者(桾沢)自宅のベランダに再び干し、外気中に晒すことにしました。

2週間後

それから1週間。ぽつぽつと白い粉が全体に吹き始め、2週間目には、全体的に白い粉が吹いた状態になりました。外気中に干してからは、カビの生育環境となる温度と湿気の心配も無く、順調に干し柿づくりが進みました。

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2013年に続き、2度目の挑戦にして新たな失敗も経験。それでもなんとか2014年も、角田山麓・柿団地の平核無(ひらたねなし)柿を使った「干し柿」が完成!無事、年末に参加者のみなさんにお渡しできました。

完成

「干し柿づくり」というのは、生きたもの、あるいは自然環境や気候を相手にした実験の繰り返しなのだなと思います。そして、その時その時のものや状況と対話しながらつくっていく、奥の深いものなんだと気づかされました。

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人と自然との相互作用で生まれる干し柿は、芸術作品のように見た目にも美しく、また、人々にとっては冬の間の楽しみにもなる、甘さ・栄養ともに凝縮した美味しいお菓子として、昔から愛されてきたのだなと思いました。

日本各地に「干し柿」で有名な産地があります。例えば、出荷量で多いのは長野県の市田柿、山梨県の枯露(ころ)柿、富山県の三社柿など。新潟では、佐渡の「あんぽ柿」(おけさ柿)が有名ですね。各地の干し柿を味比べするのもまた面白いなと思います。

ちなみに桾沢家では、十日町の祖母の家の柿を使った干し柿と今回の干し柿の味比べしました。十日町の柿は、安養寺という山の中の集落の畑に植えられた甘柿に渋柿を接ぎ木してつくった特別な柿だということで、実は固くかなり小振りなのですが、小さく切ったひとかけらを口に含むだけでとてつもなく濃厚で甘く、角田山の柿よりも甘さがさらに上。一方、角田山の柿は濃厚でマイルドな甘みで、実が大きいので食べ甲斐があります。
柿は中国から伝わったといわれていますが、日本全国に幾種もの品種があり、古来より日本の風土と相性の良い果樹なのでしょう。

今後も「干し柿づくり」を続けていきます。
2015年、挑戦してみたいという方がいらしたら、10月頃にHP等でご案内をしますのでぜひチェックしてみて下さい。干し柿をつるす風景がこれからも続きますように。

干す風景

これまでのレポートはこちら↓

●2014年干し柿づくり <前編>皮むき・柿干し
●2014年干し柿づくり <後編>手もみ
●2013年干し柿づくり(実験)

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「土着ワークショップvol.06 干し柿づくり」は、新潟市シティプロモーション認定事業
『にいがたアグリピクニック』(事業者:foodrop)のプログラムです。
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