2014-11

「シツライ ひとひらvol.4 特集:あと継ぎ」 配布中!

室礼発行のフリーペーパー「シツライ ひとひらvol.4 特集:あと継ぎ」を配布しています。

ひとひらvol4表紙

ひとひらテーマ

今号は、9月9~15日に新潟三越で開催した「KOKAJIYA展」の模様とそこで行ったトークセッションの内容を収録しています。前号に続き、紙面いっぱいです。

テーマは「あと継ぎ」。KOKAJIYAもそうですが、先代から受け取ったものを私たちはどうやって次の時代につないでゆくのか。トークのテーマでもあった「わすれられると、なくなってしまうもの」は、身の回りを注意深く見ていくと、案外沢山あるような気がします。それらをつないでいくための知恵や技術は、他ならない私たちが考え、身につけ、共有していく必要があるのではないかなと、トークを通じ感じました。ゲストの曽我部昌史さん(建築家、みかんぐみ共同主宰)、成瀬正憲さん(日知舎主宰、山伏)には、タイムリーにそうしたヒントをいただいたような気がします。

「ひとひらvol.4」は新潟中心に関係各所で配布しています。よかったら手に取って読んでみて下さい。
配布場所リストは下記。順次追加していきます。

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「シツライ ひとひらvol.4」
特集:あと継ぎ
発行:「室礼」
企画・編集・制作:Bricole(桾沢厚子・桾沢和典)
表紙写真:Tango
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表紙写真は、今号から舞台を岩室から離れ、Tangoさんの日常から切り取られた様々な風景を題材にしていきます。新潟という括りも外し、Tangoさんが立つその場所で撮られたもの。そこに写されるものは、その場所からTangoさんがその時にキャッチした何かです。私たちブリコールは「そこにあるものを見る」ということを大切にしています。歩いて、見て、感じて、写真を撮ることを日々感覚的にやられているTangoさんの写真は、私たちの活動の根本に繋がるものと思っています。そんなTangoさんですが、最近ご自身のフリーペーパー「e.o.a」をつくられたとのこと。

eoa

「e.o.a」はこれから室礼にも置かせていただきますが、Rerun88でも配布中とのこと。
詳細はこちらへ。

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ひとひら配布場所:
新潟市西蒲区
灯りの食邸 KOKAJIYA
いわむろや
角屋悦堂
新潟市中央区
北書店
hickory03travelers
新潟絵屋
砂丘館
F/style
新潟・市民映画館 シネ・ウインド
今代司酒造
新潟市東区
西田屋
新潟市西区
ツルハシブックス
新潟市江南区
北方文化博物館
新潟市秋葉区
三方舎 gallery
日々の道具・手仕事の店 tetote
燕市
ツバメコーヒー
十日町市
山ノ家 カフェ&ドミトリー
<順不同>12/3現在

*配布のご協力をいただけるお店、施設を(個人でも)募集中!

 

12/7(日)土着ワークショップvol.7 竹細工・煮ざるづくり 参加募集

DWS07

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土着ワークショップvol.07 竹細工・煮ざるづくり

日時:2014年12月7日(日)13:30~16:00(終了予定)

場所:西蒲区岩室温泉666 KOKAJIYA2F「室礼」
※駐車場は「いわむろや」(西蒲区岩室温泉96-1)駐車場をご利用ください

講師:竹細工職人 阿部晋哉さん

参加費:4,000円(材料/講習費込 クリスマスのスイーツ&お茶付き、当日支払い)

定員:10人

申込み方法:TEL 0256-78-8781(KOKAJIYA)/080-4051-1211(ぐみざわ)まで。
「12/7の土着ワークショップ参加申込み」とお伝えください。

※お子様連れの方もお気軽にご相談ください
※定員になり次第、受付終了となります

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2014年最後となる土着ワークショップは、竹細工の「煮ざる」づくり。初開催です!

煮ざる全体

夏ごろ、涼しげな「かごの本」を眺めていて「美しい形だな」と目にとまった、細くしなやかな竹で六角形に編まれた壁飾りのようなもの。よく見てみたら、煮魚やお餅を煮る際に、煮崩れを防ぐために使う「煮ざる」という実用品だったとわかりました。その後、合羽橋道具街に見に行ってみたところ、プロ仕様(フカヒレなどを煮る)の大型の煮ざるはあっても、家庭用のコンパクトな煮ざるは見つからず、実用品としては、あまり出回っていないことを知りました。

そこで、新潟で竹細工をやられる方を探したところ、竹製品生産で有名な大分の別府で修行をなさり、現在、西蒲区和納で竹職人をやられる阿部晋哉さんと出会い、今回のワークショップが実現することに!

阿部さん

阿部さんは、和服などに似合う網代(あじろ)編みの竹バッグや盛器、茶道具等を一から全てお一人で製作され、とても繊細で丁寧なお仕事をなさっています。ひとつひとつ緻密に編まれるその技は、別府で竹工芸の職業訓練校時代に培ったものといいます。

網代編バッグ

かご

材料の竹は阿部さんが普段使われている、別府の真竹(まだけ)を使用します。

真竹

新潟にも佐渡をはじめ、竹はたくさんあり、岩室近辺の間伐材を利用したいと考えていましたが、まずは初回ということで、阿部さんのアドバイスもあり大分産のものを使うことにいたしました。竹ひごは、阿部さんに予め加工いただき、用意します(この事前の加工がものすごい手間!)。

竹ひご

編み方は竹細工をやられる方にとっては初歩の編み方だという「六つ目編み」。その基本の編み方を学びつつ、機能的で、見た目にも美しい「煮ざる」をつくります。

完成した煮ざるは、煮ざるとしてだけでなく、壁飾りやお菓子などを入れるトレーなどにも活用できそう。ぜひご家庭に一つ、竹細工の、冬はあたたかで夏は涼やかな「煮ざる」をご自身で拵えて、くらしのシーンに取り込んでみませんか?

煮ざるアップ

阿部晋哉さん プロフィール

1982年 日本一竹製品産地の大分県、別府高等職業訓練校入校(竹工芸科)
修了後、県別府産業工芸試験所研修生(1年間)
その後、網代編の名工・市原華雲斎氏に師事。
2001年、大分から故郷の新潟へ転居。新潟県クラフトマンクラブに加入。

●大正生まれの師匠・市原華雲斎氏は、分厚い経験と技術、凄みさえ感じられる腕の冴え、まさに仰ぎ見るような存在だったといいます。そんな師特有の網代編(あじろあみ)の技術、職人としての心構えなど実に多くを教わり、四半世紀経った今なお、その経験はご自身の仕事の土台となっているそうです。
●竹製品の問屋、工芸品のお店への卸しがメインですが、個人のお客様からの依頼も出来る限りお受けしているとのこと。

※阿部さんへのインタビュー記事はこちら

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そして、前回おこなった「干し柿づくり」には、後編がございます。
その日程が決まりました。

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土着ワークショップvol.06 干し柿づくり<後編> 

干し柿後編

日時:2014年12月7日(日)10:00~12:00

(ご都合のつく時間帯にいらしてください。出入り自由)

場所:西蒲区岩室温泉666 KOKAJIYA2F「室礼」
※駐車場は「いわむろや」(西蒲区岩室温泉96-1)駐車場をご利用ください

参加費:前回参加の方は無料。初参加は2000円(材料・講習費込み、当日支払い)

持ち物:エプロン、ハンドタオル

11/3の<前編>でおこなった干し柿を、干し場から下ろし、より粉を吹かせるための「もみ作業」を行います。同日午後、13:30から「煮ざる」づくりを行う関係で、午前中のみとさせていただきます。当日ご都合がつかない方は、「干し柿」完成後、KOKAJIYAにてお渡しいたします。お渡し日は、後日電話にてご連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。

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「土着ワークショップvol.06 干し柿づくり」は、新潟市フードプロモーション認定事業
『にいがたアグリピクニック』(事業者名:foodrop)のプログラムです。
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山際さんの注連縄(しめなわ)制作風景

土着ワークショップで「ワラ細工」を教えて下さる黒崎民具保存会・会長の山際辰夫さん。

山際さんは、毎年夏頃からこつこつと“お正月飾り”の作成を始めます。8月、新潟市西区のご自宅兼作業所にお邪魔した際には、7月末に青刈りした稲藁をたくさん干していらっしゃいました。

わらすぐり

一束ずつ、茎以外のはかまと呼ばれる外側の部分をのぞきます。この選別作業で除いた部分も捨てずに肥料などに使うそうです。

アップ

青刈りした藁は乾燥させ、水分を飛ばします。カビが生えないよう注意して行います。車庫内には藁の香りがひろがっていました。

青刈り

9月には、注連縄の一部に使う“大黒米”もご自宅前のガードレールに干されていました。初秋の夕暮れ時、土地の恵みを感じさせる、なんともいえない風景です。

大黒米

この他に“赤米”や“黒米”もあります。こうして、注連縄や玉〆めといった正月飾りや藁草履、鍋敷きなどさまざまなワラ細工になる材料を山際さんは一からご自身の手で作っています。中でも正月飾りは毎年、近所や地元の方から計130個以上(!)の注文がある定番品です。

写真右:神棚用の注連縄  写真左:玉〆め(玉飾り)
zenbu

【以下は、昨年の注連縄制作の様子です】
作業所の山際さん

まず材料のワラとワラで作った芯を準備します
ワラを準備
ねじりながら、2つのワラ束を交差させていきます
縄づくり
このとき足でおさえるので、裸足での作業!(寒いです)
あるところまで編むと、ワラで作った芯を入れ込みます
編む

ワラ束をよる
太くなったワラ縄にさらに、ワラ束を巻き付けます
芯を入れる
神棚の大きさに合わせたサイズ(1尺〜3尺まで)をお手製の竹の定規で確認
最後のワラ束を巻く
最後に飾りのパーツを付け、ワラ縄で縛り、紙垂(しで)をつけて完成!
大きさを見る

ご自身で材料を作っているからこそ、「量をケチらずふんだんに、ぎっしり使う」というのが山際さんの注連縄づくりのモットーだそう。確かにスーパーなどで見られる注連縄よりも、ぎっしりしています。注連縄の頭に使うのは、実が丸くて、真っ直ぐに立った“大黒米”。
注連縄アップ

また玉〆めの尾っぽの部分には、ヒゲの付いた“赤米”を使っています。ここにも山際さんのこだわりが光ります。
玉締め赤米

翌年用の種籾。左から赤米、黒米、大黒米、黒米(種なのでこれだけの分量でいいようです!)
来年用の種籾

毎年、使う分だけの種籾を残し、また来年に綿々と繋げます。ここまで一貫したものを、思い切った使い方をする古代米のあしらいはスーパーや産直販売所で店頭に並ぶ飾りではあまり見られないものです。

ワラのギッシリ感や安定感を感じさせる、凛とした注連縄。素朴でありながら、ワラ縄や結びなど、繊細な技術が凝縮した玉〆め。どちらも長年、このお正月のワラ細工を30年以上作り続けてきた山際さんの、またその山際さんに技術を伝えた先人たちの思いがしっかりと乗った重みのある作品だと思います。

山際さんの「毎年、これがあるから生かされている。生き甲斐なんだ」という言葉がとても印象的でした。

そんな注連縄と玉〆めを、今年もオーダー販売させていただきます。
実物が気になる方は、「室礼」展示していますので、ぜひ見にいらしてください。
オーダーの受付は11/30まで12/15をもって終了いたしました。ご注文ありがとうございました。
メール[info●bricole.jp](●の部分を@に変換してください) か 電話[080-4051-1211]
(担当:グミザワ)にてご連絡ください。

山際さんのお正月飾りで、清々しい新年をお迎えいただければ嬉しいです。

※商品の詳細、オーダーについては、こちらをご覧下さい。

価格はこちら↓
●注連縄
1尺5寸(約45cm)・・・・2,400円(税込み)
1尺(約30cm)・・・・1,800円(税込み)

●玉〆め
小(約10cm×約30cm)・・・・1,500円(税込み)
大(約15cm×約40cm)・・・・2,000円(税込み)

Posted on 2014-11-11 | Posted in お知らせ, 注連縄・しめ飾りNo Comments »

 

【注連縄・玉〆め】オーダー販売しています!

ぐんと冷え込み、秋の終わりを日に日に感じるようになりました。

「室礼」では、いよいよ来る新年を迎える準備として、昨年より始めた、お正月飾り「注連縄(しめなわ)」と「玉〆め」のオーダー販売を開始します。

ワラ細工職人・山際辰夫さん(黒崎民具保存会・会長)の手作りによるお正月飾り。実物を「室礼」奥の床の間に展示していますので、どうぞ見にいらしてください。

新しい1年を山際さんのお正月飾りとともに始めてみませんか?
「山際さんの注連縄制作模様」については、こちらをご覧ください。

右2つが「注連縄」、左が「玉〆め」
zenbu

【価格】

●注連縄 主に神棚用に
1尺5寸(約45cm)・・・・2,400円(税込み)
1尺(約30cm)・・・・1,800円(税込み)

注連縄1.5尺

注連縄大きさ

ぎっしりと密な縄に、大黒米を使った頭飾りが凛とした印象
注連縄アップ

●玉〆め 玄関や鏡餅の周辺などに
小(約10cm×約30cm)・・・・1,500円(税込み)
大(約15cm×約40cm)・・・・2,000円(税込み)

玉締め大きさ

手で綯(な)ったワラ縄を丁寧に結ぶ。金銀の水引は紅白に変更可能です
玉締め

今年の赤米は数年来の研究の結果、更に「赤く」することに成功。新年の飾りらしく華やか!
akamai

【玉〆めに関するオプション】
オーダーメイドなので、ご希望の色が選べます。
特に希望がなければ、「紅白紙垂(しで)、金銀の水引」の組み合わせとなります。

●紙垂(しで・・・下に垂らしている1対の紙の部分)の色
[ 1赤、2白、3紅白 ]のどれか

●水引(みずひき・・・飾り紐)の色
[ 1金銀、2紅白 ]のいずれか(2紅白バージョンは下の写真)

見本展示

【オーダー方法・お問い合わせ】
以下のメールか電話のいずれかでご予約ください。予約受付は、【11/30(日)まで】
(12/15をもって終了いたしました。ご注文ありがとうございました。)

●メール [info●bricole.jp](●の部分を@に変換してください)
<記入事項>
お名前、(郵送希望の方は)ご住所、お電話番号、希望の商品名(大きさ、オプションなどについても明記)、受取方法(室礼か郵送か)その他ご要望などあればお書きください。

●電話 [080-4051-1211] 担当:桾沢(グミザワ)まで。

【受取方法】
お受け取りは、12月中旬以降となります。
ご注文順に作成しますので、日程はお返事の際にお知らせします。

●「室礼」(新潟市西蒲区岩室温泉666 KOKAJIYA2F)でのお渡し
お会計はお渡しの際にさせていただきます。

●郵送によるお届け
郵送をご希望の方には、振込先をお知らせいたします。
送料は実費となります。(都内へはヤマト便で¥1,000)
お振込が確認でき次第、丁寧に梱包してお送りします。

【ご連絡事項】
●一つずつ手作りのため、多少大きさが変わります。
●材料がなくなり次第、予約の受付を終了します。
●オーダー順、かつオーダーをいただいてからの制作となりますので、
お届け日がご希望に添えない場合がございますことを予めご了承ください。

Posted on 2014-11-11 | Posted in お知らせ, 注連縄・しめ飾りNo Comments »