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ENZAワークショップvol.07 竹細工と絵付けの「笊かぶり犬」

ENZAws07

子どもが笑顔で元気に育ちますように…。

笊をかぶったユニークな形が愛らしい「笊かぶり犬」という犬張子の縁起物をご存知でしょうか。
犬張子はその由来をたどると、平安時代、穢れや災いを払うため宮中に置かれた狛犬(こまいぬ)が原型なのだとか。その後犬筥(いぬばこ)、お守り犬など様々な地域ごとの変遷を経て、江戸で広まったのが現在の犬張子の玩具。現在も犬は比較的お産が楽だということから安産祈願、赤ちゃんが生まれると初宮参りに犬張子を贈ったり、お守りや寺社の授与品としていただいたりする風習が残っています。
今回はその中でも「竹でできた笊」を被せることで「竹」+「犬」=「笑」、子どもが笑顔で若竹のようにすくすく育ちますようにという祈り、また笊が風を通すので鼻づまりを防ぐ、疱瘡除けといったまじないがこめられた「笊かぶり犬」を作ります。
西蒲区在住/竹細工作家の成田文香さんに竹細工の基本編みの一つ、六つ目編みの笊(ミニかご)を習い、佐渡産の真竹を使ったオリジナルの六つ目かごを作成。それを張子犬にかぶせ、張子には自由に絵付けをほどこします。ただ買うのでなく自分で物を作ると、とてもいい思い出そして宝物になります。連休の始まりに、お子様や家族や友人に向け想いを込めた「笊かぶり犬」を作ってみませんか?
会場は近年まで稼働していた木型を作る工場。人と機械と道具たち…工場の記憶が染み込んだぬくもりある場所で、一緒に楽しいひと時を過ごしましょう。当日は成田さんの作品(展示販売)や、「笊かぶり犬」の絵付けキット(笊付き/持ち帰り用)もご用意いたします。皆様のご参加をお待ちしております!

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ENZAワークショップvol.07 竹細工と絵付けの「笊かぶり犬」

日時:2019年4月28日(日)10:00~15:00(お昼休憩あり)
会場:荒川木型工場 新潟市東区山木戸7−2−58

※駐車場はご参加の方にお知らせいたします。
参加費:4,000円(材料・講習費込み)
講師:成田文香(竹細工作家)
世話人:桾沢厚子(ブリコール)
定員: 5人(定員となりました。ありがとうございます)
申込み方法:TEL 080-4051-1211(ぐみざわ)
MAIL info@bricole.jp まで

※当日キャンセルの場合は、後日参加費の同額をいただき「笊かぶり犬の絵付けキット」をお渡しいたします(送料は別途)ことを予めご了承ください。

会場協力:荒川洋子
企画:ブリコール

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<講師プロフィール>
成田文香(なりた ふみか) 竹細工作家
新潟市西蒲区在住。1984年生まれ。別府の大分県竹工芸訓練センターで竹細工の技術を学び、2013年に家族で新潟市へ。竹細工職人・阿部晋哉氏の工房に通いながら製作経験を積み、現在は楕円かごや角物など自身でオリジナルの作品製作に取り組んでいる。

〜成田さんの作品より〜
佐渡の真竹を使った、どれも丁寧で優しいつくりの竹製品です。いつも使い手のことを考えて製作されている成田さんの作品を見ていると心が和みます。
成田さん作品01

成田さん作品02

〜打合せでの一コマ〜
成田さん(左)に会場写真をみていただいています。
打合せ風景

いくつかひごや編み目の幅を変えて試作品を作ってくださいました。笊の縁はトウ(籐)で仕上げます。大きさは直径10cm程度。
打合せ中01

参考にした虚無僧のような、東京いい田の笊かぶり犬。古いものです。
虚無僧笊犬

絵付け前の白い体の犬張子。ここにどんな模様を描くのか楽しみです。
白い笊かぶり犬

見本用に桾沢が絵付けしたもの。2人の子供の誕生日花(紅花とヤドリギ)を調べて両側に描いてみました。前かけには大好きなしめ縄!
絵付け後

参考までに、以下これまで開催した竹細工ワークショップです。
・六つ目編み(「煮ざる」)レポート
・四つ目かご(「竹カゴ」)レポート その1 その2

〜参考文献〜
・木村吉隆「江戸の縁起物――浅草仲見世助六物語」(亜紀書房/2011)
・畑野栄三監修「神様とご利益がわかる 日本のお守り」(池田書店/2012)
・池田照「私の『巨泉おもちゃ絵百選』」(長崎文献社/2017)
・佐々木一澄「てのひらのえんぎもの 日本の郷土玩具」(二見書房/2018)
・木下亀城・篠原邦彦共著「日本の郷土玩具」(保育社/1962)
・いせ辰「いせ辰 江戸千代紙」(ピエ・ブックス/2009)

〜参考サイト〜
・「今様職人尽百人一首」(江戸中期の享保年間刊)の張子師
近藤清春の画と狂歌で江戸時代の職人の姿「百種」のうちの一つとして紹介されている。
「かみをいためいま上塗の絵具はき仕上げて手間をかかるものかな」と添えられている。
張子師
昭和3年・1928年刊・国立国会図書館所蔵
引用サイト:https://www.benricho.org/Unchiku/edo-syokunin/02imayosyokunin/harikoya.html

・「人魚洞文庫データベース:おおさかeコレクション」の東京犬張子
大正から昭和にかけて全国の郷土玩具を描いた「おもちゃ絵」で知られる川崎巨泉の犬張子(当時の)の絵を見ることができる。
データベース:https://www.library.pref.osaka.jp/site/oec/ningyodou-index.html

Posted on 2019-03-20 | Posted in ENZA(えんざ), お知らせ, イベントNo Comments »