イベント

11/23-26『ENZAの屋根裏縁日』開催!!@北方文化博物館・屋根裏ギャラリー

ENZAでの出会いから生まれた企画展
『ENZAの屋根裏縁日 by Bricole』開催のご案内

 ENZA縁日

「そこにあることを、自分ができることに変えていく」というテーマのもと、一つの場をぐるりと囲んで寄り集まり、ともに経験をしながら、個々の興味を深化させていこうと始まった「ENZA」。私たちブリコールは、ENZAの前身である土着ワークショップ、いろり座談会、KOKAJIYA2F 室礼での活動を通じ、これまで様々な「自らの手から何かを生み出す人達」と出会いました。

このほどブリコールの4年を振り返り、出会ったご縁のある方々の手から生み出された品々を集め、展示販売をさせていただく企画展『ENZAの屋根裏縁日  by Bricole』を開催いたします。ものとものを生み出す人、地域との関係性などに目を向け、「暮らし」のこれからについて思いを巡らす場を目指したいと考えております。

会期中、県内外の作り手による藁・竹細工、焼物、木工、農産物の展示販売に加え、2つのイベント(民映研『うつわ』上映会&トーク、民具の茶話会)、体験ワークショップ(麦わら、竹・藁細工、花活け)を予定しております。紅葉の美しい晩秋のひととき、北方文化博物館の屋根裏ギャラリーへ是非お運びください。

<開催概要>
●日時:2017年11月23(木・祝日)~26日(日)10:00~19:00
●会場:北方文化博物館 屋根裏ギャラリー
(〒950-0205 新潟県新潟市江南区沢海2-15-25)
●入場無料(無料駐車場あり/会場に近い「正面側」駐車場をご利用下さい)
※期間中北方文化博物館では、紅葉のライトアップを19時まで開催中!(入館料大人800円)

●主催:ブリコール
●後援:北方文化博物館
●問い合わせ:info(アットマーク)bricole.jp 080-4051-1211 桾沢(ぐみざわ)

=出品いただく人ともの=
● 山際辰夫さんの藁細工 玉〆め&注連縄飾り、鳥のしめ縄、箒類
● 山際ハツさんのイグサ細工、布草履
● 山上力さんのお米
● 阿部晋哉さん竹細工
● 成田文香さんの竹細工
● 「木工房きの」成田祥二さんの木工製品
● 「タカツカ農園」高塚俊郎さんの米、ジャムなど加工品
● 「越後みそ西」さんの味噌と味噌漬け
● 「伍竹庵」五月女大介さんの竹細工
● 「笑竹堂」三原啓資さん・萌枝さん夫妻の竹細工
● 「日知舎」のおえ草履(見本展示)
● 吉田明さんの焼物
● 入田正幸さんの焼物
● 「工房 るるの小屋」山崎修さんの木工製品
● 小林弘樹さんの雑誌『Life-mag』
● 「ブリコール」の本、古書、フリーペーパーなど

出品イメージ01

出品イメージ02

=========会期中のイベント その1=========(※ゲスト敬称略)
=民映研による記録映像『うつわ』上映会&トーク=
11/23(木・祝)15:00~17:00
●参加費:1,000円(上映会+トーク)
●定員:30名程度 【要予約】

『わたしたちの身のまわりには、長い歴史の流れを受け継ぎながら、今に生きている生活文化がある。日本的なうつわ(食器)もそうである。その源流と展開を日本全域に訪ねた。』
――遠い昔から今日に至る「日本のうつわ」を全国26カ所を訪ねて追った民族文化映像研究所の映像作品『うつわ』を鑑賞した後、古陶・古窯を研究しながら「やきもの」の初源を見つめてきた吉田明氏に長年連れ添った吉田文子さんにお話を伺います。

うつわイメージ
●民族文化映像研究所作品『うつわ -食器の文化-』(1975年、41分)上映会
演出・姫田忠義 撮影・伊藤碩男 製作・小泉修吉 監修・宮本常一 音楽・林光 ナレーション・糸博

1976年日本の基層文化を映像で記録・研究する事を目指して発足し、計119本の映画作品を残した「民族文化映像研究所」。その発足前に撮影され、のちに研究所所長となる姫田忠義氏の師で民俗学者の宮本常一氏と、音楽家の林光氏が製作に関わった記録映画。この作品を契機に、後に「奥会津の木地師」「椿山~焼畑に生きる」という作品が生まれた。映像後半に出てくる解説の声は、宮本常一氏の肉声。また冒頭の与那国島でクバの葉で湯を飲んだり、加曽利貝塚で縄文土器で粟を煮て食べている男性は姫田氏本人。

 

●アフタートーク「吉田明さんのうつわ」
ゲスト:吉田文子(ギャラリーやきもの語り 吉田明作品館)
聞き手:桾沢厚子(ブリコール)

【プロフィール】
吉田明
1948年青梅市生まれの陶芸家。焼物の原点を見つめ朝鮮古陶、古窯を踏査、研究。奥多摩を拠点に三島、粉引、刷毛目、白磁、唐津など多彩な技法と発想で作陶。2005年十日町へ移住し「妻有焼」を興すも2008年惜しくも急逝。

吉田文子
1946年東京生まれ。1991年八王子にギャラリー「陶泉房」を開く。94年青梅へ移り、翌年吉田明と弟子達の作品を扱う「陶房 吉田」と「やきものショップ 陶」を経営。その傍ら居酒屋「すいとん屋」の女将もこなす。2006年十日町へ移住。現在、吉田明という人間や作品の伝え手として活動。

 

=========会期中のイベント その2=========(※ゲスト敬称略)
民具の茶話会イメージ

=民具の茶話会=
11/24 (金)14:00~15:30
ENZAの屋根裏「縁日」記念座談
~新潟の民具について語ろう~
●参加費:800円(お茶菓子代込み)
●定員:20名程度 【要予約】
 

わらや竹の民具を中心に、北方文化博物館にある道具も含めた「新潟の民具」のお話を座談者たちに伺います。

座談者:五十嵐稔(新潟県民具学会会長)、田中茉莉恵(北方文化博物館)
聞き手:桾沢厚子(ブリコール)
※13:00~14:00藁細工職人・山際辰夫さんによる「注連縄(しめなわ)づくり」実演も行います

【座談者プロフィール】
五十嵐稔
1931年三条市生まれ、同市在住。県立三条実業高等学校卒、三条市役所勤務、退職時三条市立図書館長。現在、新潟県民具学会会長、日本民具学会評議員、古々路(ここじ)の会代表。『三条市史』『新津市史』ほか多数の新潟県内の市町村史の調査・執筆を手掛ける。

田中茉莉恵
1982年三条市生まれ、同市在住。新潟大学教育人間科学部芸術環境創造課程でピアノと音楽マネージメントを学ぶ。2007年より北方文化博物館に勤め、現在総務と学芸を兼務。地主伊藤家が遺したものと来館者をつなぐ企画を実施。

=========会期中の体験ワークショップ=========
ENZA の縁日ワークショップ
◆11/24(金)10:30~12:00、15:30~17:00のうち随時
【ストロー細工】わら馬
麦わらを使って、馬のオーナメントをつくります。お守りにしてもかわいいです。
わら馬
【参加費】500円
【案内役】山下真有さん
新潟市東区在住。北欧工芸ヒンメリに出会い、仕事の傍ら自宅にて製作をしている。2017年3月、北欧工芸研究会設立。

◆11/25(土)10:30~12:00、13:30~15:30のうち随時
【竹細工】六つ目編み
竹細工の基本の編み方の一つ、六つ目編みで好みの形のオーナメントをつくります。
六つ目あみ
【参加費】500円
【案内役】成田文香さん
新潟市西蒲区在住。1984 年生まれ。別府の大分県竹工芸訓練センターで竹細工の技術を学び、2013年に家族で新潟市へ。現在、阿部晋哉氏の工房に通いながら作品製作に取り組む。

◆11/26(日)10:00~12:00
【わら細工】カマダイ
カマダイとよばれる鍋敷きをつくります。
かまだい
【参加費】大1,500円 小1,000円
【案内役】桾沢厚子(ブリコール・ENZA世話人)
新潟市東区在住。2013年にカマダイと出会いその造形美に惹かれ、藁細工職人の山際辰夫さんの元へ通うようになる。以後、藁細工に触れてもらうワークショップなどを開催。

◆11/26(日)13:00~14:30
【花活けパフォーマンス+ワークショップ】
客人をもてなす花活けとは? 花と向き合い「見えない心」を花に託す。その方法を独自に深め磨いてきた花人・佐藤るみ子さんにコツを伝授していただきながら、じっくり自分の心と向き合う花活け体験を行います。
※作品はお持ち帰りいただけます
花活け
【参加費】2,500円(うつわ代込み) 【定員】10名【要予約】
【持ち物】花ばさみ又はたちばさみ(持っている方)
【案内役】佐藤るみ子さん
三条市居島「フローリスト・ルミノ」の店主。40年近く花に携わり、芸術や文化への深い造詣に裏打ちされた、儚さと強さが同居する独創的な表現で花生けを追求し続けている。

 

※参加費は材料費込み。
※材料がなくなり次第終了となります。
※【要予約】の回以外は、直接会場へお越しください。
※同時に作業できる人数を超えた場合、お待ちいただくかもしれませんが、その際はご了承ください。

◆ご予約:お問い合わせ先:080-4051-1211  
info(アットマーク)bricole.jp 桾沢(ぐみざわ)まで

チラシ01

チラシ2

 

ENZA w#004「竹カゴ」@室礼 開催レポート ②

8/7開催の「ENZA workshop#004 竹カゴ @三条スパイス研究所」に続き、8/9にKOKAJIYA2F 室礼でおこなった竹カゴづくり<続編>です。

当日、会場に並べておいた竹に関する書籍の数々。

資料

これらは、私たちブリコール主催で、6/3に東京・武蔵野美術大学の民俗資料室のご協力で開催した「ENZA talk#001 & fieldwork#002 暮らしの中の竹とワラ」(暮らしの骨格vol.02)の際に資料として使用した本です。

このイベントは、民俗学者・宮本常一氏の提唱により開設され、膨大な民具資料を収蔵する武蔵野美術大学「民俗資料室」の内部を見て回り(fieldwork)、実際に竹細工や藁の民具を収集された工藤員功さんにお話いただく座談(talk)という構成でした。イベントの記録はまた別の機会に行うとして、今回の「竹カゴ」ワークショップは、あの日武蔵野美術大学まで遠く大分からご参加くださった(!)竹細工職人の三原啓資さんと出会えたことがきっかけで開催に至りました。

enza04

そんないきさつで実現した「ENZA workshop」の4回目。四つ目編みのカゴの「底編み」と「立ち上げ」そして「共縁」とよばれる「縁どめ」の方法を学びました。前回のレポートで製作工程は細かく見ていったので、今回は写真で振り返りつつ、新たな気づきなどを加えていきたいと思います。

三原さん夫妻

まずは、講師の三原啓資さん、萌枝さんご夫妻のこと。プロフィールはこちら。

三原啓資、1968年岡山生まれ。三原萌枝、1985年新潟生まれ。ともに大分県竹工芸訓練・支援センター(別府市)を修了。のちに結婚し、大分県由布市の里山で夫婦で自ら山に入り、竹を切り出し、暮らしの道具として使いやすく丈夫なかご作りを続けている。屋号:笑竹堂

お二人の接点は「大分県竹工芸訓練支援センター(現・訓練センター)」という日本で唯一の公立の竹工芸の教育・訓練機関だそうです。土着ワークショップでも2度竹細工を教えていただいた阿部晋哉さんも、このセンターの前身の一つである「大分県別府高等職業訓練校」のご出身でした。日本唯一というだけあって、竹工芸に関する専門人材の育成を行い、全国の主だった産地へ技術者を送り出す貴重な場になっているこのセンターでは、三原さんのお話では、最近入校希望者が大変多いために、「若手育成」をメインとして、現在は募集年齢を39歳以下、また毎年10名程度の定員と狭き門になっているそうです。やはり「趣味」ではなく、本気で竹細工を学び、本気で今後の竹文化を担っていく人材を育てたいという関係者の方々の切実な想いが感じられます。

ひご準備

奥様の萌枝さんは、竹細工を学びたいと思ったきっかけが、アフリカの草で編んだカラフルなカゴとの出会いがその端緒だったそうです。身の回りにある草を編んでかごをつくる。暮らしの中の素朴なもののなかに、色々な大切なものがぎゅっとつまっていると感じられたのでしょうか。草で編むカゴづくりをきっかけに、日本の竹という素材と出会い、その奥深さに惹かれ竹細工の道に入っていったそうです。でもそこからが長い道のり。ご本人のお言葉では「修行ですね」とおっしゃるように、日々竹と向き合い、竹と対話して、真っ直ぐものづくりに励んでおられる姿勢に、私桾沢(ENZA世話人)も感服です。

お二人は「笑竹堂」という屋号で竹細工を生業とされています。主に青竹を使い「見るためのかご」ではなく「使うかご」を目的に製品作りをされていらっしゃいます。商品としては、収穫・果物カゴや、野菜とるためのカゴ、佐渡の御用籠を応用したもの、丸笊(九州独特のかご、竹で縁を捲く)、なべしきなどがあるそうです。かわいい娘さんと3人で由布市の里山暮らし。いつかお訪ねしてみたいです。笑竹堂として竹カゴの製作のみならず様々な竹や地域に関する活動をなさっているので、そのあたりはぜひ笑竹堂facebookページをご覧いただければと思います。

では、「カゴづくり」に入ります。最初は「四つ目編み」から。
四つ目編み02

四つ目編み03

三原さん、2日前からさらに改良を加え、紙でカゴの成り立ち(立ち上がり)のイメージを説明してくださいました。

説明

曲げ癖をつけるときは、結構力を加えていました。しっかり、左手で押さえつつ、竹の(しなりの)反応をみながらといった感じでしょうか。

曲げくせ

こちらが「力竹」です。立ち上げの編み作業の最中に、カゴの底が丸くならないように入れるものだそうです。今回は後で外したので、「仮力竹」となります。

力竹

立ち上げ01

「立ち上げ」についての三原さん、「かごっていうのは、一か所「崩す」というんですが、平面で編んでいた編み目のどこか一カ所を崩してやる。そうすると立ち上がる(立体になる)んですよね。そこがなかなか面白いんです」とおっしゃっていました。またかご作りの最中、私の「どちらの脳をメインで使っていますか?」との質問に、「数学的というか左脳を使いますね」と答えていらっしゃいました。なるほど、手を動かしながら、頭の中では論理的かつ数学的に思考しているようです。

立ち上げ編み00

初めてやってみると、これが難しいことに気づきます。似たような竹ひごの並びなので、混乱するのかもしれません。しかも、かなり集中力を使います。実は、この後の2枚の写真のお二人は左利き。左利きのお二人が、もともと器用でいらっしゃるのは間違いないのですが、編むスピードがいちばん早かったことが印象的でした。「とても楽しかった。またやりたい!」と感想をいただきました。もしかしたら、カゴのつくりをイメージする絵的な感覚、右脳も関係しているのではないかなと感じました。

立ち上げアップ

立ち上げ編み01

こちらは、神奈川からご参加くださった男性の手。この方も6月の武蔵野美術大学ででのENZAでお会いした行動派!大きな手で器用にカゴを作っていらっしゃいました。

立ち上げ編み02

こちらは、赤ちゃんを連れてご参加いただいたママさん。

お母さん

とっても可愛い赤ちゃんで、思わず撮影!

赤ちゃん

会場内は冷房をつけていましたが、みなさんの集中力と熱気が溢れておりました。

編み風景

そして、一人一人に熱心に教えてくださる三原さんご夫妻。

調整

数え方

7日のワークショップでは、うまくいかなかった「共縁」のやり方も改善。

共縁01

「両手を使い、隣り合う竹ひごを斜めに重ねながら内側から引っ張る」という地道な作業ですが、みなさん黙々と作業されていました。

共縁03

共縁02

縁の部分がしっかりとかみ合って締まったら、最後に縁ぎりぎりのところで、ひごをカットします。

竹カット

カット部分の詳細はこちら。

竹カット詳細

ようやく四つ目カゴの完成です!!ここまで3時間半近くでしょうか。みなさんお疲れ様でした。

さて、竹カゴの管理についての補足で、風通しが悪いとカビてしまうので、引き出しや引き戸の中にしまっておかないで、常に使っていただくことが一番だそうです。もしカビがでても、布(雑巾)で拭いてみて、それでもとれなければ、紙やすりで表面を削ればよいとのこと。ちなみに、カビは竹ひごの表面側ではなく白い方(内側)につくのだそうです。

カゴ完成

終了後はKOKAJIYAの目の前、いつもお世話になっている「角屋悦堂」さんの夏にぴったりな「麩饅頭」をいただきました。笹の葉の緑が綺麗!こちらの笹の葉は、三条市下田のおばあちゃんが採っていらっしゃるのだとか。みずみずしくて美味しかったです。

お茶菓子

こちらは、材料のマダケ(真竹)。三原さんのお話では、日本で竹カゴ作る人はほとんどがマダケを使うそうです。それは繊維が細かく、加工しやすいから。また竹そのものの厚みも5mm程度で、食用にする孟宗竹(15mm)のように分厚くないので、加工がしやすいようです。今回四つ目カゴに使用したひごの厚みは0.5mm。マダケの断面を見ても、上からほんの数mmの表面しか竹細工には使っておらず、あとはゴミになってしまいます。三原さんは住まいが山の方なので、自分のところで燃やしているそうですが、まち場の職人さんたちは廃棄するのも大変なのだとか。

マダケ

ゴミの話が出ましたが、基本的には「竹は持続可能な素材」だそうです。というのも、木だと何十年とかかるところが、竹は3年経てば使える。その再生のサイクルが短いことが竹の良いところだそう。確かに竹林は新潟でも見かけるのですが、住宅地の竹は特に管理が大変で、嫌がられる存在になっていることもしばしば。もしマダケであれば、それをきちんと加工できる人のもとに手渡せたらいいのになぁと、ふと思ったりしますが、九州はマダケが多いそうですが、新潟ではマダケはあまり見られないといいます。食用の孟宗竹が増えたことも一因ではないかと、萌枝さんはおっしゃっていました。

映像

映像では、ご近所の山の竹林で、叩いて竹の硬さ(硬いと高い音がする)を確かめたり、1本5m~8mもある長い竹を伐った後、足場の悪い道を運んだりするのに始まり、足を使って竹を割いていく様子など、ひごができるまでの一連の流れが分かり、その膨大な作業量に頭が下がります。またその過程で、ナタや胴金(九州独特)、幅取り、面取りなど用途に応じた様々な道具が使われ、やはり「素人ではこの繊細な竹ひごを作るのは難しいなぁ」と実感しました。

こちらは三原さんが以前製作されたという「飯かご」。

めしかご

飯かごは、中に布巾を敷いて炊いたご飯を入れ、蓋をして軒下に干すもの。保温ジャーの役割を果たし、かつては家庭でよく見られた生活道具です。取っ手に使われているのは「虎斑(とらふ)竹」という特徴的なまだら模様の竹。この竹は高知だけでしか採れず、その土壌でないとこの模様が出ないそうで、一社しか扱いがないので職人は皆そこから買うのだそうです。

竹は600~1250種類あるともいわれ、日本だけで450種類あるいは600種(諸説あり)あるそうです。三原さんは4年前に佐渡に行かれ「御用かご」を作る職人さんに技術を学んだそうですが、佐渡には「七成(しちなり)かご」(苗を入れる丸みを帯びた腰につけるかご)というものもよく作られていて、これはシノダケ(篠竹)という細い竹を使っていたそうです。日本の主な竹細工の産地を見ていくと、大分はマダケ(真竹)、戸隠は根曲竹、鳥越はスズ竹(篠竹)というふうに、北へ行くほど細い竹が使われており、その風土に合った材料で、また使い道によって形の異なる竹細工が生み出されてきたことがよくわかります。探せば色んな形のカゴがあり、武蔵野美術大学の民俗資料室では様々な地域の竹細工(3000点あるとのこと!)に実際に見ることができ、三原さんも「圧倒された」そうです。

話はまだまだ尽きない様子でしたが、参加者のみなさん、身の回りの竹や竹製品にさらに興味が沸いたのではないかなと思います。ENZAでは引き続き、「竹」について掘り下げていきたいと思っておりますので、次回もお楽しみに!

enzaシツライ集合写真

小さな赤ちゃんの手を見て、この手に何を残していってあげられるのかな、三原さんご夫妻が取り組まれているようなものごとがしっかり残っていったらいいなと思いつつ、ワークショップを終了しました。長いレポートにお付き合い、ありがとうございました!!

赤ちゃんの手

Posted on 2017-08-31 | Posted in ENZA(えんざ), お知らせ, イベントNo Comments »

 

ENZA w#004「竹カゴ」@三条スパイス研究所 開催レポート ①

夏真っ盛りの8/7と8/9、ENZAの4回目のワークショップとして、大分県由布市の竹細工職人、三原啓資さん・萌枝さんご夫妻から学ぶ「竹カゴ(四つ目カゴ)」づくりを2会場で開催しました。

四つ目カゴ

平日にもかかわらず「竹細工」や「カゴづくり」にご関心のあるみなさんが多く集まって下さいました。そして2日とも、講師の三原さんと偶然にも同じ別府の竹工芸訓練(支援)センターで同期の訓練生だったという成田文香さん(新潟市西蒲区在住の若手竹細工職人さん)がワークショップのヘルプに来て下さりました!本当にありがとうございます。

竹細工を本格的にやるには「竹ひごづくり」からなので相当に時間と労力がかかります。そこを事前に三原さんが何から何までご準備いただき、3時間ちょっとという短い時間で最後の「編みと縁どめ」の体験を通じ、また職人直々のお話を通して竹細工の奥深さ、楽しさの一端に触れるとても良い機会になりました。

ではさっそく、8/7のワークショップの模様をレポートしていきます!(8/9のワークショップレポートはまた後日。)

ENZA4スパ研集合写真

竹細工の日本一の産地、大分から来新された講師の三原啓資さん・萌枝さんご夫妻。お二人は「笑竹堂」という屋号で、大分の青竹(マダケ)をメインに使った竹かごや生活道具をつくることを生業にされている竹細工職人さんです。実は萌枝さんのご実家が三条市ということで、ご縁あって今回のワークショップが実現しました!

ENZA三原さんご夫妻

会場の「三条スパイス研究所」は、この日最高気温39度という猛暑日。そんな暑い日の午後、屋根だけのほぼ屋外という「えんがわ」空間でワークショップはスタートしました。

ENZA4材料

カゴの材料となる竹ひごは、由布市の三原さん宅のご近所のマダケの竹林から伐り出して加工して下さったものを使いました。厚さ0.55mm、幅7mmに揃えられたひごは、今年の1月に伐り出し、乾燥させたものだそう。

マダケ

しなやかでうっすら青みが残っていて、「こんなに薄いんだ」「揃っていてきれい」とみなさん驚いていました。一人一人に三原さんお手製の「四つ目編み」をきれいにするための下敷きと24本のひごが配られ、最初はこの下敷きの上で、編み作業を行っていきます。

下敷き

縦2本・横2本、計4本のひごを編み、そこから下敷きのとおりに「節」の位置(わかりやすく色がついている!)を合わせながら、上・右・左・下に5本ずつひごを編み込んでいきます。

編みはじめ

編む時は、どちらのひごが上かを確認しながら、上にもっていくひごは「すくい」、下にするひごは「おさえ」といいますが、1本とばしに「すくい」と「おさえ」を繰り返して編み込みます。右利きの方は、左手ですくう(上にくる)竹ひごを浮かせて、そこへ右手でひごを入れ込むというかたち。

編み途中

一見簡単なようで、この四つ目編みは「簡単だからこそ竹ひごが動きやすく、きれいに目を保つのが難しいんです」と啓資さん。確かに編み作業の最中に、油断するとひごがすべって位置がずれていくことがしばしば…。

編み作業中

なんとか1周、計24本をひごを編み込んだら、平面は完成!

とめひご

いったん、四辺の縁を別の竹ひご(とめひご)で仮止めしていきます。

とめひご2

これで編んだひごが固定されずれにくくなります。(※とめひごは後ほど外す)

とめひご3

このあとは「立ち上げ」といって、かごにしていく(2Dから3Dにしていく)一番気を遣うけど、竹細工の面白さ、不思議さの一つがここにあると言っても過言ではない作業にうつります。

きりふき

この時、竹に無理な力がかかって折れないよう霧吹きでしっかり濡らしながら、かご底の「四辺」となる部分を両手でしっかりめに折り曲げ、くせづけをします。

くせづけ

竹はしなやかなので、多少の折り曲げには強いようで、直角よりも多い「120度くらい」まで曲げたでしょうか。くせをつけました。

くせづけ終了

またこのタイミングで「力竹(ちからだけ)」というかごの強度や突っ張りを強くするための竹を、底の部分にばってんにして挿します。今回の竹カゴは、あまり重いものを入れないという前提なので、後でこの力竹は外しました。

もえさん

丸める

その後、かごの底の四つ角となる場所(起点)から、上にむかって左右の竹ひごを編み込んでいきます。このとき、先ほどの「とめひご」はひごの数に入れないので、注意しながら編みます。このときのポイントは、かごを完成形に近くなるように少し手で力を加え、全体に丸みを帯びさせながら、編んでいくことだそう。

立ち上げ

立ち上げたの時は、ひごとひごの間の四角がひし形のようになったり、広くなったり狭くなっりと大きさや形にに違いが出てきやすくなります。そのため、いつも底の下敷きの通りに編んだ、あの編み目(四角い空間)くらいになるように意識して、立ち上げます。

立ち上げ2

四つ角があるうちの、1つの角を挟んだ左右のひごを編んだら、その対角線上にある反対側の角を起点に編みます。

立ち上げ3

こうして、4つの角で編み終わったら、このような形に。ひごとひごの間の空間が、きれいな四角になるように細かな調節を繰り返し、また次の作業(右利きの人にとって止めやすい縁のとめ方)のために、編み込みすぎた部分をほどいていきます。詳しくは、ばってん(×)になった部分で、必ず右から左上に向かっている竹ひごが常に上になるようにしておきます。

かごのよう

この時点でもうカゴ然としていていい感じですが、ここからが最後の仕上げ「縁どめ」の作業です。

縁の止め方は色々ですが、今回は「共縁」といって編み上げた竹ひごのみを使って、斜めにうまく重ね合わせていって、ひご同士が固定され動かなくなる縁どめの方法を学びます。

ふちどめのまえ

先ほど右から左に向かってぴらぴらと開いている竹ひごを1本右手に持ち、山型に左に曲げながら、左から右へ向いた竹ひご4本の下(★)をくぐらせ、先ほどの「×」部分のすぐ下の四角い穴を含めて6つ目の「穴」めがけて差し込みます。(文章ではなかなかわかりにくいですね。参加された方は備忘録まで)

やんわり縁

これを平行に左側に向かって同じように繰り返していくと、最初はやんわりとした縁ができます。

きつめる

きつめる2

それを今度は「穴」の後ろから竹ひごを引っ張り、徐々に徐々にひご同士を、隙間のないようにしっかり締めでいきます。

未完成

実はこの日「共縁」の工程がうまくいかず、未完成でのお渡しとなってしまいました。参加者のみなさまには、申し訳ございませんでした。この場をお借りしてお詫びいたします。

ともぶち(★)ここが写真では2本になっていますが、実際には4本のひごをとります!

原因は翌日には解決!(★)のところの本数を2本とご案内していたことが原因だとわかりました。すぐに修正して、8/9の室礼でのワークショップでは、みなさんしっかり仕上げることができました!(7日ご参加者の皆様には、後日仕上げの方法を描いたお手紙と完成版の竹カゴを別途三原さんが送ってくださりました)

文字にすると伝わりづらいですが、編みから縁の仕上げまで、みっちりやって3時間ちょっと。過酷な環境ながら、みなさん最後まで一生懸命にかご作りに励んでいらっしゃいました。お疲れ様でした。

もなかアイス

最後に、スパイス研究所のご近所にある「お菓子司 うえき」さんの「もなかアイス(抹茶やイチゴ、小豆、バニラなど)」を食べながら、三原さんより「笑竹堂のこと」「竹の伐採~ひごづくりまで」や「台湾や中国での出張ワークショップの様子」「別府の竹細工のビデオ」を映像で見ながらのお話を伺って、ワークショップは終了となりました。

おはなし2

談笑

印象的だったお話をいくつかご紹介します。

●まず、竹ひごつくりの工程で行う「面取り」という作業について。
ちょうど断面から見ると、台形のようにひごがなっていて、編む時やまた製品になった時も、表面のひごの手触りが角張っていなくて、滑らかになります。一つ一つのひごにそのような加工がされているのかと思うと、気の遠くなるような作業の積み重ねです。職人さんの地道な手作業が、あのやさしいぬくもりある肌触りを生んでいるのだなと納得しました。

あじろあみのカゴ

さらに今回の竹では行っていませんが、「磨き」という竹の表面を削る加工もあるのだとか。これは職人さんのこだわり、あるいは使う人の好みにもよるのだそうですが、この「磨き」を行うと、時間が経つにつれて、竹の色が「飴色」に変化していくのだそうです。その使い込まれた、時を経て醸される美しさは、やはり竹細工ならではの味わいではないかと思います。今度、お店や博物館などで竹細工を眺めることがあるならば、ぜひ表面にも気をつけて見てみるとよいのではないかと思います。

●次に竹製品のメンテナンスについて。
竹は湿気を嫌います。風通しの悪いところ、湿気のたまるところに置いておくと、カビが生えてしまいます。特に今回のカゴはそこまで気を遣わなくてもよいそうですが、流れている空気に触れさせることで、長く使うことができるとおっしゃっていました。竹製品を長持ちさせるには、やはり湿気は禁物だそうです。

●最後に竹林、里山の保全について。
三原さんの住んでいらっしゃる由布市は、竹林も多く周囲は里山なのだそう。その近隣の里山資源を生かしながら、竹細工を生業とされているため、「里山を守る」「持続可能である」ということを、製品作りにおいても生活においても第一に考えていらっしゃいます。特に竹林は全国的にみても、質の高いマダケが手に入る九州にありながら、年々持ち主の高齢化などによって竹林の管理ができなくなってきているとのこと。そこで三原さんは、自分が無償で竹を譲ってもらうかわりに、間伐の作業を行い、竹林を守る活動を続けているのだそうです。三原さんご夫妻の竹細工は、そのような住んでいる里山を守りながらその資源を生かす、土地と暮らしとが直結したものになっています。

三原さんご夫妻 [笑竹堂faceboookより]

そんなお二人は、決して大分に留まるのではなく、様々な場所へ出向いて竹製品を販売したり、各地の職人の元を訪ね技術を学んだり、そしてまた今回のワークショップもそうですが、竹の文化を伝え、身近な里山の保全についても理解を広める精力的な活動をなさっていることに、非常に共感を覚えました。そして最近、今注目の「民泊」ができるよう営業許可をとられたのだそう。今後のお二人のご活躍が楽しみです!

おはなし

この日、ENZA世話人の私・桾沢も一緒にカゴづくりをさせていただきましたが、四つ目編みの途中でひごが折れてしまったり(三原さんご夫妻の息の合った修正に助けられました!)、「立ち上げ」のところも難しかったです。それでも平面からカゴになっていく面白さはなんともいえないものがあり、竹という素材の自由度と機能性に驚きました。そして、三原さんご夫妻のように竹細工の技を過去から継承し、各地域で職人さんたちが地道に守り、頑張っておられることに改めて感動した次第です。

息のあった修正

みなさん、本当に暑い中ありがとうございました!堀田さんはじめ、三条スパイス研究所のスタッフの皆様にもこの場を借りてお礼申し上げます!2日後、ENZA Workshop#004「竹カゴ」は、室礼での開催につづく…。

ENZAスパ研

 

【BOOKS f3 × Bricole】本屋で手しごとvol.01「カマダイ」開催します

本屋で手しごと01

ブリコールからのお知らせです。
室礼でも何度も開催してきたワラ細工の鍋しき「カマダイ」づくりのワークショップ。今回は、中央区沼垂にある本屋「BOOKS f3」さんでやります!

昨年青刈りした稲ワラを使って、自分だけの鍋しきをつくってみませんか?お仕事帰り、初めての方大歓迎!藁文化に関する色々な本もご紹介します。

【BOOKS f3 × Bricole 企画】
本屋で手しごと vol.01「カマダイ」

◆日時:2/27(月)19:00〜20:30 
◆場所:BOOKS f3(新潟市中央区沼垂東2-1−17)
◆伝える人:桾沢厚子(Bricole / KOKAJIYA2F 室礼運営、ENZA主催)
◆内容:予め用意した稲わらの芯に藁束を編み込み、ミニカマダイ(直径13cm前後)をつくります。
◆参加費:2,000円(材料費込み・ドリンクと干し柿付き)
◆定員:5名程度 
要申し込み:【info@booksf3.com】宛に「お名前・人数・連絡先」を明記
定員に達したため、申し込み受付終了となりました

本屋で手しごと02

Posted on 2017-02-07 | Posted in お知らせ, イベントNo Comments »

 

ENZA w#003「鳥のしめ縄」@旧笹川家住宅 開催しました

2017年は、昨年12/11に開催したENZA workshopの3回目「鳥のしめ縄」づくりのレポートからスタートです!本年もどうぞ、室礼とブリコールをよろしくお願いいたします。

集合写真

酉年の今年にぴったりの“鳥”を形どった「しめ縄」。いわゆる神棚用の注連縄、牛蒡締めや輪(玉〆め)飾りなどはよく見かけますが、なかなかありそうで身近にはないお正月飾りの一つではないかと思います。企画した私自身も『民藝』(第673号 特集:しめ縄)という本からその存在を知り、写真などを参考にワラ細工職人の山際辰夫さんに試作をお願いし、ワークショップ実現に至りました。

DM

せつめい

お正月飾りも最近は様々なものがみられます。中には稲藁は使わず、水引や和紙、飾り紐、造花、手拭いなどで作られているものも店頭で見かけるようになりました。しかし、やはり「しめ飾り、しめ縄」といえば「稲藁」ではないかなと思います。

藁文化の研究者でいらっしゃる宮崎清先生(千葉大学名誉教授)は、「藁は、草冠に高いと書いて、下に木と書く。これは稲作が伝わって以来、主食としての米だけでなく、藁そのものが多種多様な生活の道具類に用いられ、全く捨てるところもない。木よりもっと利用価値の高い草なのだという意で、この字があてられたのではないか。いわば稲藁の文化は、日本の人々の心を支える大切な文化なのだ。」とおっしゃっています。

そんな稲藁を手で綯(な)い1つ1つ丹精込めてつくられる「しめ縄」は、時代は変われど、私たちの暮らしを支えてくれている大事な「生きる」ためのアイテムではないかなと思います。ENZAでは、ただ手を動かしてものをつくるのではなく、そういった「ものが生まれる背景」まで思い巡らせる、そんな時間と空間を今後もつくっていけたらいいなと思っています。

さて前置きが長くなりましたが、新潟市南区味方にあるの国の重要文化財、《旧笹川家住宅》にて、山際辰夫さんを講師に開催したENZA w#003の様子をお伝えします。

まずは、しめ繩の太い部分を作るための「芯」作りです。以前、カマダイ作りの際に余った穂先の藁を芯に使います。藁スグリをしたくず藁を使うこともできますが、初めての方でも綺麗に芯が作れるようにと山際さんがご用意くださりました。今回のワークショップでも、米寿の山際さんが昨年、春の種蒔きから青刈り、乾燥まで手をかけ作ってくださった青ワラを使用しています。

芯

畳店で余った畳をほどいて再利用している「イグサ」を紐代わりにして、くるくると巻きつけ、ばってんに交差して全体を巻き縛ります。芯を3つ用意したら、今度は縄ないのためのワラ束の準備です。

青ワラ

同じ太さになるよう、何度か左右で束を持ち替え、量を調節して3束作ります。

手で握る

そのうちの2束を取り、根元に近い側から15〜18cm程度のところを、紐でしっかり8の字に縛ります。ここが左綯いの起点になります。

縛る

続いて、ここを起点として足を使って抑え、両手で2束のわらに時計周りに撚りをかけ、それらを反時計周りに交差させていきます。この作業、職人の山際さんの手にかかれば、ザザッと両手を滑らかに動かされ、あっという間に撚りの力も適度に加わった左縄ができていきます。

縄ないスタート

撚りのかける向き

縄ない中

今回参加者の中には、「室礼」のHPを見て宮城県栗原市から駆けつけて下さったとても熱心な男性もいらして、縄綯いは普段教えていらっしゃるとのことで、さすが慣れた手つきで撚りをかけてます。

縄ない中2

縄ないに挑戦

2、3回交差させたら今度は、先ほどの芯を各々ワラ束の中に包み込み、縄綯いを続けます。この時、芯がワラ束の外から見えないようにすることがポイント。

芯を入れる

参加者のみなさんが、撚りをかけながらの縄綯いに苦戦したり、逆向きに撚りをかけたりしていると、順次、山際師匠の修正の手が入ります。

修正1

不思議と縄綯いをやり直しても、ワラには柔軟性があり、そこまで仕上がりに影響はないようです。

修正2

修正3

鳥の胴体のところの縄綯いが終わると、そこで一旦紐できつく縛って止めます。

胴体部分

さらにもう一つ残しておいたワラ束を、最初に8の字に紐で止めた起点に追加し、同様の撚りをかけます。途中で芯を挿入しながら、しめ縄に絡みつけていきます。綺麗に縄綯いできたら、三本縄綯いの作業は終了です。

三本目追加

3本目縄綯い

表面にぼそぼそと出てきたワラは、綺麗に切り整えます。

表面綺麗に

こうしてお腹に丸みのある、鳥のしめ縄の胴体部分が完成!

胴体完成

続いて、鳥の足の部分の「下げ飾り」を作ります。芯にはワラ縄を使い、その周りには、先ほどの藁束を切った残りを無駄なく使います。

足の芯

バナナの皮のように全方向にワラを折り曲げていくと、足の「下げ飾り」ができていきます。

下げ飾り

下げ飾り作成

下げ飾り2つ目

その後、顔づくりへ。胴体の先を顔をつくるように曲げ紐で固定。目打ちやドライバーで穴を拡げ、目になる部分を作ります。(少々痛々しいですが・・・)

目

イグサ縄ない

胴体や下げ飾りの作業に取り組む間、余力のある参加者の皆さんは、しめ縄本体をぶら下げるのに使う「イグサの縄綯い」に山際さんの手つきを見ながら、トライされていました。こちらの縄綯いは、右綯い(反時計まわりに撚りをかけ、時計回りに交差させる)です。

縄ない

見本の縄ない

縄ない3

イグサは、茎がまっすぐで枝分かれがなく、ワラのように途中でぼそぼそと出てこないので、出来上がる縄もつやっとした仕上がりになります。

完成したイグサ縄

位置決め

鳥の胴体部分を弓状に曲げ形を定めたら、先ほどのイグサ縄で引っ張って結びます。

足つける前

最後に、足(下げ飾り)をボンドで固定して出来上がりです!!

足つけ

完成

「イグサの縄綯い」は、凸凹が少なく平坦に長くできるのが特徴。慣れてくるとズリズリっといい音が出てくせになる作業です。先ほどの栗原市の男性が、隣の方に縄綯いを教えて下さったりして「車座になって集い、自分のできることを持ちより共有する」というENZAならではの光景も見られてうれしかったです。

縄ないを伝授

完成後は、南区月潟にある老舗の、お菓子司「まさや」さんの美味しい“みそ饅頭”を頬張りながら、出来上がった鳥のしめ縄を眺めたり、記念写真を撮ったりして過ごしました。

味噌まんじゅう

最後に、会場として使用させていただいた《旧笹川家住宅》は、昭和28(1953)年に民藝運動で有名な柳宗悦、濱田庄司らが、イギリス人陶芸家のバーナード・リーチを連れて訪れた場所。リーチは、1953~54年にかけて日本各地の窯場をめぐり、制作、講演会、展覧会、会合など多忙な日々を過ごしたそうです。リーチはその旅を克明に記録し、絵入りの日記に残しており、その中に「十月十二日 私たちは、これまでに見たうちで最も魅力のある家宅(※)の一つで夜を過した。ここには古い領主の家と、見事に釣合のとれた、静かで威厳にみちた庭がある。この家は「下手」(げて)ではなく、「上品」だ。しかも洗練され過ぎない立派さがあり、荒けずりな田舎じみたところは少しもない」と、感想を述べています。(柳宗悦訳、水尾比呂志補訳『バーナード・リーチ日本絵日記』講談社学術文庫 2002年)

※この家が笹川邸であったかどうかは、本の中では「笹川」の文字が見られないのですが、昭和45年刊の『郷土資料事典 新潟県・観光と旅』(人文社)の笹川家住宅に関する記述を参照しました。
>>追記 昭和30年8月発行の『民藝』(第32号)において、伊東安兵衛による「笹川邸を訪ねて」という記述の中で、確かにリーチらが笹川邸を訪れていたことを確認できましたので、上記は事実のようです。

民藝32号

笹川邸

ワークショップ当日、貴重な冬の晴れ間が見られた笹川邸の縁側。重要文化財なので電気や暖房などは最小のため、ほぼ屋外に等しく寒いです・・・(苦笑)

えんがわ

旧笹川家住宅は、江戸時代には味方8カ村を束ねる大庄屋であった名家で、当時から権威ある立派な佇まいだったと思いますが、時を下った今、空間に身を置いて感じるのは、大らかで素朴な自然との関わり、そしてそれを楽しむ余裕、自由な遊び心があったのではないかなと思います。また機会があればぜひ利用したいと思います。

参加者のみなさま、笹川邸の白倉さん、南区地域課のご担当者様、お菓子を紹介くださった堤さん、そして山際さん、どうもありがとうございました!!

【おまけの後日談】

鳥のしめ縄応用

栗原市の男性は、実は一般社団法人 くりはらツーリズムネットワークの事務局長をやられている大場寿樹さんで、ワークショップご参加後「さっそく宮崎清先生のご著書も読み、イグサも用意してオリジナルで作ってみました」とさらに改良を加えた「鳥のしめ縄」を創られ、画像を送ってくださりました。その行動力と応用力がすばらしいです!!くりはらツーリズムネットワークのHPを拝見すると「栗原地元食大学」「栗原手づくり市」など面白そうなプロジェクトの数々・・。多種多様な地元栗原での体験プログラムは、2015年度グッドデザイン賞も受賞されているそうです。新潟と栗原市は少し離れていますが、今後どこかで交流、またご一緒できる機会があればいいなと思います。大場さん、ありがとうございます。

booksf3

また「鳥のしめ縄」を気に入ってくださった、沼垂の《BOOKS f3》店主の小倉快子さん。後日、山際師匠が作られたものをお店にお届けに。素敵に飾って下さりました。写真はtwitter(@booksf3)から拝借。小倉さん、どうもありがとう!

Posted on 2017-01-24 | Posted in ENZA(えんざ), お知らせ, イベントNo Comments »

 

ENZA w#001「干し柿」@武田家住宅 開催しました

曇りや雨の続く晩秋。木の葉が色づいたと思ったら、いつの間にか落ちはじめ、新潟も一歩ずつ着実に冬に向かっています。そんな中ぽっと晴れ間を見せてくれた10月最後の日曜日。『ENZA(えんざ)』のワークショップ第1回目となる西区木場、旧武田家住宅での干し柿ワークショップを開催しました。

柿のアップ

集合写真

前日の夕方、巻町の柿農家・三根山農園の長津やすおさん宅に、丹精込めて育てた渋柿を取りに伺いました。10月下旬に入り、昨年より少し遅めの収穫だったという「越王おけさ柿」と呼ばれる角田山山麓のブランド柿。その出荷規格は厳しく、少しでも日焼けや青み、入れ墨と呼ばれる染みがあると規格外としてセンサーではじかれてしまうそうです。その中からワークショップ用に180個分けてくださいました。

越王おけさ柿

実物を見るとなんら問題なさそうに見える、いやむしろとても立派な柿で驚きます。「おけさ柿」で知られる種のない「平核無(ひらたねなし)」は、水分が多く、肉質が緻密で、甘みも栄養もたっぷりな渋柿です。それを1~2か月かけて「干し柿」にしていきます。

囲炉裏を囲む

『ENZA』では、「そこにあることを、自分ができることに変えていく。」ということをテーマに、1つの場をぐるりと囲んで寄り集まって、そこかしこにある「興味のあること」を参加者みんなで深化させる機会と場をつくっていこうと考えています。

干し柿眺める

「干し柿をつくる」という行為にも、様々な先人たちの知恵、地域の風土や文化、人々が生活の中で脈々と伝えてきた思想や積み重ねが詰まっています。私たちブリコールは、そういう「行為の奥にある何か」をそれぞれが見つけ出すきっかけや機会を作り、そこにあることを自分に引き寄せて、活かしていくことができるような“関係づくり”を意図しています。

会場の旧武田家住宅では、すでに新潟市文化財センター職員の方が、敷地内の柿の木の柿を使って干し柿づくりを始めていました。こちらは、縦にぶら下げるタイプと、串に挿すタイプの干し方でした。

武田家の干し柿

18世紀前半に木場地区に建てられたといわれる旧武田家住宅の茅葺き屋根の軒下。縁側にちらりと見える柿の点々が、かわいらしく、またよく似合います。この隣りには、近々大根も干されるそう。ひと昔前までは、町のあちこちの軒先に見られた生活の風景ですね。職員の方も『こうして軒下を実際に使うのがいいんですよね。ただ保存するんじゃなくね』とおっしゃっていたのが印象に残りました。

武田家

そんな武田家の一角を使わせていただきました。干場は2か所、南東向き(玄関向かって左脇)と北東向き(玄関右横の側面)の軒下です。干す場所による違いも見ていきたいと思います。

縁側からの光が美しい囲炉裏のある茶の間で、参加者のみなさんとともに「皮むき」の作業をスタート。

説明

これまで「土着ワークショップ」で秋葉区タカツカ農園の高塚俊郎さんに教えていただいた方法とコツなどをお伝えしました。また、今回初めてワークショップに際して『干し柿の栞』を作り、お配りしました。干し柿や柿に関して調べたり、経験談をまじえた作り方のコツ、柿の利用例などをまとめました。

しおり配布

そしていよいよ本題の皮むき作業へ。

皮むき見本

皮むき開始

大きめの柿だったので、剥き慣れるまで、表面が多少でこぼこしますが、数個やるうちにみなさんとても綺麗に剥いて下さりました。

皮むき

とそこへご近所に住んでいる「土着ワークショップ」ではおなじみのワラ細工職人の山際辰夫さんが参入!私たちの様子を気にかけて下さり、遊びに来て下さりました。

山際さん

するとまたそこへ武田家住宅の見学の方いらして「何やってるのかね?干し柿かね?」とたずねられ・・

干し柿かね

はい

いつのまにかみなで雑談に。そしてなんと偶然にも年配の男性のお一人が、「私、この武田家に高校生まで住んでいたんだよ!」とおっしゃり、まさに武田さんご本人(写真一番左)でした。

皮むきはじめ

そんなサプライズもあり、話に花が咲くと、今度はもうお一人の男性が「私にちょっとやらせてみてよ」と包丁を手渡すと、とんでもなく見事な包丁さばきでささーっと柿の皮を剥いてしまいました。

二人で皮むき

「君たちの手つきでは危なくて、こういうのは昔からやってるから得意なんだよ」と笑っておっしゃいました。何でも先生はいるものですね。道具の使い方や感覚が手に沁みついている感じでした。学びたいところです(汗)山際さんともお知り合いのようで、みなさん包丁をとって立ったまま楽しく皮剥きにご参加されていました。

山際さんも参戦

それを見ていた山際さんも「どれ、そんじゃ俺も…」と見事な手さばきを見せて下さりました。

山際さんの皮むき1

山際さんの皮むき2

山際さんの皮むき3

お爺さん方の光景がなんとも微笑ましく、思わぬ偶然で楽しい時間になりました。

無心にやる

参加者のお一人は「無心にやれるこの時間がすごくいい」とおっしゃっていて、私も同感です。

皮むき遠目から

集中皮むき

ひたすら皮をむき続けること1時間あまり。むいた皮は綺麗なものは持ち帰りました。そのまま乾かして、柿チップスにもできますし、大根などと一緒に漬けると甘みや風味がでるとのこと。

皮むきおわり

続いて、柿を干す前の「湯通し」作業に入ります。

湯通し作業へ

湯通し1

湯通し2

山際さんは「これまで湯につけたことなんてないよ。でもカビが生えにくくなるなら、面倒くさがらずに次回からやってみようかね」とおっしゃっていました。

干し場準備

干し柿専用の柿クリップとシュロ縄で干し場の準備をして、湯通しした柿を次々に干していきます。

干し開始

ネックレス状に干すこのやり方は、柿同士や紐と柿がぶつからず、綺麗に仕上げられると高塚さんに教えていただきました。

干し作業1

干し作業2

後ろ

干し作業3

人数が少なめでしたので180個全ては干せませんでしたが、お天気に恵まれた午前中いっぱいを使って、楽しく前編の皮剥き&干し作業まで終えることができました。

その後はお茶タイム。

お茶請け

ビタミンCたっぷりで独特の甘みの柿の葉茶と佐渡の「柿餅本舗」さんの干し柿、弥彦の玉兎をお出ししました。そして駄洒落で「柿の種」も。山際さんの育てた二番穂(7月末、藁細工用に青刈りした後に出てきた穂)の稲穂も添えて。

お茶時間

新潟のスーパーには「米菓」とは別に「柿の種」コーナーがあるほど、身近な柿の種。元祖柿の種で知られる浪花屋製菓さんのパッケージ裏には、なぜ柿の種と呼ばれるようになったかが書かれていました。気になる方は、スーパーで探してみてください(笑)

今回『干し柿の栞』を作った際に、参考に、また引用した本を並べました。
本の話

本の説明

しばし談笑の後、記念撮影をして終了となりました。

談笑

最後に、サプライズをもう1つ。皮むき作業に入ろうとした時、参加者のお一人が「小学校同じでしたよね?」ともう一人の方に声をかけられていて、「えっ!あ、そうかも…」「おっ、お久しぶりです!」という会話が聞こえてきて、なんと同じ小学校の同級生だったことが分かりびっくり!卒業以来の再会だったそうです。そしてまたその小学校名が「真砂小」と聞いて二度びっくり!私桾沢も東京にあった(今は合併してしまった)真砂小の出身だったのです。なんだか偶然が重なった嬉しい余談でした。

柿アップ

次回は手もみ作業です。長津さん、参加者のみなさん、山際さん、ありがとうございました!会場のまいぶんポートの皆様にも感謝いたします。これから柿の様子を見守らねばならないので、引き続きお世話になります。まずはご報告とお礼まで。

干し柿武田家

*場所を変えて「干し柿」ワークショップを開催します! 〜参加者まだまだ募集中〜

【11/6(日)ENZA W#001「干し柿」@いわむろや/開催のご案内】

◇日時:2016年11月6日(日)10:00~12:30
◇会場:いわむろや 伝統文化伝承館
(新潟市西蒲区岩室温泉96-1)※無料駐車場あり
◇参加費:2,500円(“干し柿の栞”とお茶菓子付き、後日干し柿6個持ち帰り)
※中学生以下参加無料(持ち帰り干し柿6個は別途500円)
◇持ち物:エプロン、ハンドタオル、使い慣れた包丁、(屋外作業があるため)温かい服装、ビニール袋(皮を入れるためのスーパーの袋など)
◇定員:A,Bともに10名程度

<全体工程>
●前編(今回):皮むき&干し作業
●後編(次回):干し柿回収&揉み作業(約3,4週間後、同じ会場にて)
その後持ち帰り、又は、乾燥後受け取り(お渡し場所はご相談のうえ決定)

<お申し込み・お問い合わせ>
080-4051-1211 info@bricole.jp 担当:桾沢(ぐみざわ)
「お名前、人数、ご連絡先」をお知らせ下さい。

※お子様もご一緒に参加できます。お申し込みの際、ご相談ください。
※会場設営などお手伝いして下さる方を同時募集します。「手伝ってもよい」という方はお申し込みの際、ぜひお知らせください。よろしくお願いいたします!

主催:Bricole

 

“ENZA” 第1弾は「Workshop-#001干し柿」

W001チラシおもて

【 ENZA と ENZA Workshop#001「干し柿」 のご案内 】

この秋、Bricoleでは「ENZA(えんざ)」という新たな取り組みをスタートいたします。

テーマは「そこにあることを、自分ができることに変えていく」。

「ENZA(えんざ)」は、一つの場をぐるりと囲んで寄り集まって、そこかしこにある「興味のあること」を参加者みんなで深化させる機会と場を企図しています。「共に」見聞きし、体験することは理解の幅や応用の幅をぐっと広げてくれるはず。

具体的には、

●ENZA-W =以前の「土着ワークショップ」を引き継いだ形での実践ワークショップ(W)
●ENZA-T =様々な知識体験を持った方々を交えての座談会、トーク(T)
●ENZA-F =ただの旅行に留まらない探索や調査を交えたフィールドワークツアー(F)

などを企画してまいります。

ENZA 暫定HP:http://bricole.jp/enzaabout/

今まで「土着ワークショップ」も同様の思いで開催してきましたが、活動地域や視点をある程度絞っていました。ENZAでは「旅(たび)」が一つのキーワードになります。

ENZAの「たび」とは、「他(た)」の「火(ひ)」にあたりに行くこと、またその火を持ち帰ったり、あるいは自分たちの火を外と交流させること。御近所にお茶飲みに行っても、遠くに行っても、他の火にあたりに行く、「たび」と捉えます。

かつて民俗学者の宮本常一氏が、おけさ柿生産に町ぐるみで励んでいた佐渡の羽茂町を訪れた際、現場の雰囲気を以下のように評されました。

「誰でもが、いつでも、自由に立ち寄れて、どんな話でもできるところに良い指導者がいる。知恵が湧き、力が集積されて、生産文化が形成されていく。」

まだ産声をあげたばかりの「ENZA」ですが、ぜひそんな場を目指していきたいと思います。

さっそく、ENZAとして第1弾となるのワークショップ「干し柿」のご案内です。

晩秋から冬にかけての冷たい雨や風の気候条件のもと、渋柿を自然の力で栄養も豊富な甘柿へと変えていく、昔ながらの「干し柿」づくりの知恵。地域の特性を知り、生活の中での実験を通しての蓄積が技術となっていく、その経験のプロセスを参加者のみなさんと共有し、楽しみながら、「美味しい干し柿づくり」を探求していきたいと思います。干し場は2箇所ありますので、ご都合のつく方にお越しください。

W001チラシうら

/// ENZA-W001「干し柿」///

<干し場A>
◇日時:2016年10月30日(日)10:00~12:30 
◇会場:新潟市文化財センター(まいぶんポート) 旧武田家住宅
(新潟市西区木場2748-1)※無料駐車場あり

<干し場B>
◇日時:2016年11月6日(日)10:00~12:30
◇会場:いわむろや 伝統文化伝承館
(新潟市西蒲区岩室温泉96-1)※無料駐車場あり

◇参加費:2,500円(“干し柿のしおり”とお茶菓子付き、後日干し柿6個持ち帰り)
※中学生以下参加無料(持ち帰り干し柿6個は別途500円)

◇持ち物:エプロン、ハンドタオル、使い慣れた包丁、(屋外作業があるため)温かい服装、ビニール袋(皮を入れるためのスーパーの袋など)

◇定員:A,Bともに10名程度

<全体工程>
●前編(今回):皮むき&干し作業
●後編(次回):干し柿回収&揉み作業(約3,4週間後、同じ会場にて)
その後持ち帰り、又は、乾燥後受け取り(お渡し場所はご相談のうえ決定)

<お申し込み・お問い合わせ>
080-4051-1211 info@bricole.jp 担当:桾沢(ぐみざわ)
「お名前、人数、ご連絡先、希望日(干し場A or B)」をお知らせ下さい。

※お子様もご一緒に参加できます。お申し込みの際、ご相談ください。
※いずれの日も、会場設営その他のお手伝いして下さる方を同時募集します。「手伝ってもよい」という方はお申し込みの際、ぜひお知らせください。よろしくお願いいたします!

主催:Bricole

旧武田家住宅<干し場A:旧武田家住宅>

いわむろやの干し柿<干し場B:いわむろや>昨年の様子

KOKAJIYAでの干し柿※干し場Bでは、KOKAJIYAの軒先にも干します

手もみ作業後編の手もみ作業

干し柿完成完成した干し柿

 

三条スパイス研究所に「干し柿」出張WSに行ってきました

お天気に恵まれた10/16の日曜日、三条スパイス研究所へ、S研Works「干し柿づくり&干し場研究」と題したワークショップに、ブリコールとして夫婦で出張参加してきました!

私桾沢(ぐみざわ)厚子は、実験ナビゲーターとして今回初めて、参加者の方に教える(!)という立場で参加させていただきました。夫の和典は撮影係。これまで3回「土着ワークショップ」で干し柿づくりを行ってきて、講師のタカツカ農園の高塚俊郎さんに学んだことを生かしながら、自分の失敗や成功の体験を交えてのナビゲート役を精一杯やらせていただきました。

まずは集合写真から。みなさんの背後に、柿のネックレスがみえますでしょうか。40メートルに及ぶ低めの“軒下”が特徴的な三条スパイス研究所の建物をうまく利用して、雨も防ぎつつ、かわいらしく柿を干すことができました。
集合写真1

使用させていただいた渋柿は、三条市の下田、栄(ただいまーとさん)、新潟市西蒲区の西川(そら野テラスさん)の三か所から、もぎたてのものが届きました。
届いた渋柿

一部は干しやすいようにと「枝付き」のものでしたので、今回は仕上がりの綺麗さと専用のクリップを使っての干しやすさを考慮し、枝を切りました。
枝切り

干し柿用にするにはまだ少し早めではありましたが、300個も勢ぞろいすると圧巻です。
並べると圧巻

つやつやとして美味しそう・・・ですが、このまま食べると渋柿なので、舌がしびれる!渋さです。
つやつやした柿

さっそく皮むき指南から。
皮むき指南

余計な葉っぱ部分を切り落とし、四角いクローバーのような形に整えます。
皮むき1

皮をむくのはみなさんとてもきれいでした。一筆書きのようにやれると表面の仕上がりも滑らかで美しくなります。
皮むき2

たのしく談笑しながら。
楽しそう皮むき

包丁が苦手であれば、ピーラーでも大丈夫。お子さんもできます。
ピーラーでもOK

親子で参加して下さった方が多く、高校生も一生懸命にむいてくれました。
高校生でも

この皮は綺麗な部分はとっておいて、大根の漬物やぬか床に入れて使うと、漬物が甘く風味がつくそうです。捨てずに使おうということになりました。
皮も使う

私たちが作業していると、通りがかりのご近所の常連さんも飛び入りでご参加されることに。「干し柿づくりを昨年500個やったんだ。でも全部だめにしてしまった・・」とおっしゃる年配の方。そんな大先輩に教えるのがなんだかおこがましい感じでしたが、「なぜ500個がだめになったのか」を共有しながら考える良い機会だなと思い、ご一緒させていただきました。
通りがかりの参加

和気あいあいと楽しい時間です。
和気藹々

小1時間でしょうかあっという間に220個もの皮がむけました。
むいた柿

あとは、干す直前に表面殺菌のための湯通しを待つのみ。
出番をまつ

お湯が沸騰したので、さっそく湯通し開始です。いっぺんに6、7個鍋に入れ、20秒ほど数えます。
湯入れ

そして手早く湯を切ながら、ばんじゅうへ移動。
湯だし

湯切り

先ほどまで見ているだけだった子どもたちも「何手伝う?」と自ら湯通し担当を買って出てくれました。
手伝い

小学1年生も大事な戦力です。
猫の手

最初は穴あきのおたまで掬うのに手間取っていましたが、すぐに慣れてきます。
ばんじゅうにうつし

そしていよいよ干し場へ。柿クリップ(A型)という便利な専用クリップをセッティングしておき、そこへ一つずつ干していきます。
干す

干す2

この柿クリップ、半永久的に使え、また機能的なデザイン。実はこのクリップは三条市の有限会社ミネさんの生産だそう!まさしく地産地消ですね。ホームセンターでもこの時季になると手に入るので、おすすめです。
柿クリップ

干す3

この子どもたちと大人たちがワイワイできる場もうれしいですね。ステージ「えんがわ」と名がついた施設の意図がそのまま、この光景になっているのではないでしょうか。
こどもたちと大人たち

参加者のお母さんが、本当に指揮者のようでした。
指揮者さながら

お手の物

きれいに並べた

途中干し場を追加して、さらに干していきます。
干す4

これで前半となる干し作業は終了!後半は、3、4週間をあけて、手もみ作業に入ります。
完成

最後は記念写真。三条スパイス研究所のアートディレクターで、ケイ・アートの関川一郎さんによる撮影です。(本記事の最初の写真には関川さんご自身も写っています!)今回のレポート写真も、関川さんが自らご参加されつつ撮ってくださったものを一部使用させていただきました。この場をお借りして感謝いたします!
記念撮影

干し作業が終わってもなお、子ども達は遊び続けていました(笑)お天気もよく、とっても楽しいワークショップとなりました。
無邪気なあそび

この後お天気が崩れると聞いていたので、最初の1週間ほどの乾燥まで目が離せず心配ではありますが、ひとまず後編の「手もみ作業」まで、様子をうかがっていきたいと思います。

ご参加のみなさま、三条スパイス研究所の皆さん、山倉さん、堀田さん、ありがとうございました!!
そして、参加者のみなさまには、まだまだご自宅での「実験報告」という宿題もつけさせていただきました。引き続き、ワークショップへのご参加をよろしくお願いいたします!
夜もいい

Posted on 2016-10-18 | Posted in イベント, 土着ワークショップ [DWS]No Comments »

 

【お知らせ】巻原発住民投票から20年記念シンポジウム「明日の巻地域を考える」

シンポ案内

【シンポジウムのお知らせ】
先日の日曜日に行われた第1回シンポジウムのバトンを引き継ぎ、今週の日曜、14日に旧庄屋佐藤家にて「巻原発住民投票から20年~明日の巻地域を考える~」という第2回シンポジウムが開かれます。私桾沢はその中で、司会・進行役という大役を引き受けることになりました(汗)

<<シンポジウム概要>>
「明日の巻地域を考える」
●日時:2016年8月14日(日) 14:00~16:30
●会場:福井旧庄屋佐藤家 新潟市西蒲区福井2908 
※駐車場あり
●出演:
 角田山妙光寺住職 小川英爾
 角田山自然見まもり人 坂井弘
 佐藤家保存会理事長 平岡一郎
 のぞきからくり研究家 上原木呂
 新潟大学教授 松井克浩    
●司会:
 ブリコール 桾沢厚子
【入場無料】

●主催:巻原発住民投票から20年 明日の巻地域を考える会、NPO法人福井旧庄屋佐藤家保存会
●協力:いわむろや
●後援:新潟市・新潟市教育委員会
●お問い合わせ:090-2551-8514(斉藤)

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「巻原発住民投票」が実現した1996年8月4日、私は東京の中学2年生。もちろん、新潟の一自治体(当時は巻町)で行われた“日本初”の住民投票のことは、知るわけもなく…。あれから20年、家族を持ち新潟に住まい、縁あって、「住民投票当時のことを振り返り、巻地域のこれからを考えたい」という趣旨のその催しにお声がけをいただきました。そして、私はシンポジウム、桾沢和典は展示「住民投票実現までの軌跡」という形で夫婦で関わらせていただいています。

ここで恥をさらしますが、大学時代、私は都市計画、都市環境デザイン等に興味があり、関連する授業を受けていました。その中で一番関心がなかったのが「自治体まちづくり」の授業。自治体、あるいは自治ということになかなか理解が及ばず、また机上の勉強ではあまり得るものがないのではないかと少し疑問も感じ、悶々としていました。

しかし、そんな「自治」ということが遠いこと(他人事)のように感じられた学生時代から10年を経た今、自分の生活の中で、机上の勉強としての自治ではなく、「生の(リアルな)自治」ということに触れている実感があり、それが新潟での人々との出会いを通じて、またここ数年の町内活動などに参加しはじめたことで、より明確に「自分事になってきた」という実感があります。

というわけで、前置きが長くなりましたが、今回のシンポジウムのテーマは、【地域の自治】ということだと解釈しています。いかに自分たちの住まう地域を、自分たちの手でつくっていくのか、関わっていくのか。
日本初という住民投票を実現させた地域で、そこで住まう人々、あるいはその動きに反応し研究をした人々…。彼らの「生きた経験」を今後の「知恵」へとかえていくため、後世に残そうと企画された今回のシンポジウム。良き、学びの場となるよう一生懸命、司会・進行役を頑張りたいと思います。

ゲストは、以下の5名。

●角田山妙光寺・住職の小川英爾さん(1952年生まれ 64歳)
平成1年、日本初の家族血縁による跡継ぎを必要としない永代供養墓『安穏廟(あんのんびょう)』を実現したアイデアマン。毎年夏に「フェスティバル安穏」と称し、合同供養、生老病死を語るシンポジウム、交流会等新たな結縁を結ぶ場を設けるなど、活動は多岐に及ぶ多忙な住職。お寺の存在を「人と人とを結ぶ場」として、地域のボーダーを超えたコミュニティ形成に大きく寄与している。

●角田山自然まもり人 坂井弘さん(昭和4年生まれ 87歳)
潟東村に生まれ、長年巻の中学校の教師を経て、現役最後は巻東中学校校長となった教育者。現在は「角田山自然まもり人」という会の世話係として、会員とともに、角田山の山道の整備などをボランティアでおこなっている。巻原発住民投票実現後に、巻町長となった笹口孝明さんは、巻中学校の教え子だそう。全国に存在する「良寛会」の巻支部の会長でもあり、新潟が誇る良寛の教えを今につないでいる。

●NPO法人福井旧庄屋佐藤家保存会 理事長 平岡一郎さん(1944年生まれ 72歳)
西蒲区福井にある茅葺古民家、佐藤家。その保存・活用活動を支える代表者。地元では土木・建設会社を経営し、福井の自治会長も務める。大学でフランス文学を専攻するなど、文化・芸術への理解も深く、福井地区に外からアートを取りこみ、神楽などの芸能と出合わせ、地区の自然や人間のすばらしさを伝える活動も行う。ホタルの里として整備されてきた福井地域の良さを知り尽くし、様々な地区活動を掌握する地域のドン的存在。

●のぞきからくり研究家 上原木呂さん(1948年生まれ 68歳)
昭和50年に旧巻町の民家から発見され、全国でも貴重な「のぞきからくり」(新潟市有形民俗文化財)の修復・復元に関わり、研究を熱心に行った研究者。実家は、地元の銘酒・「越後鶴亀」の酒蔵。「エチゴビール」(日本全国第一号地ビール)の生みの親。東京芸大出身で、シュルレアリスムの洗礼を受け、イタリアの大道芸などを実地で学び、人形遣い、舞台・映画俳優を経て現在はパフォーマーとしても活動する。

●新潟大学人文学部教授 松井克浩さん(1961年生まれ 55歳)
原発のある女川町育ち。専攻は社会学理論、災害社会学。ドイツの社会学者マックス・ウェーバーの研究者。巻原発住民投票後、大学として巻町に聞き取り調査に入り、内発的な地域づくりとは何か、真の民主主義とは何か、その学びを記録。2004年新潟中越地震の被災地復興に関わる調査を契機に、災害大国日本における被災と再生の経験、そして生の声を丁寧に記録に残しながら、社会のあり様を洞察する研究を各地でおこなっている。

以上のような、方々です。私の見解も多少入っています。

当日、もしかしたら、会場に新潟市長の篠田昭氏もいらっしゃるかもとのことで、緊張が高まっていますが、ぜひこのゲストのみなさんの貴重な経験談・ご見解をうかがいに、佐藤家へいらしてください。

Posted on 2016-08-07 | Posted in お知らせ, イベントNo Comments »