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【土着ワークショップvol.11 干し柿づくり <前編>】レポート

11/8(日)、朝から冷たい小雨がぱらつく中、今年も「干し柿」づくりを行いました!

干し柿イメージ

会場のいわむろやでは、「暮らしのお楽しみ会」が催されいつものように賑わう一方、伝統文化伝承館では、「干し柿」という昔ながらの知恵が伝承されていくという、まさに“広く窓の開かれた”いわむろやならではの光景が広がっていました。

正面

柿の説明

ワークショップ<前編>では、皮むき~干し作業までを行いました。最初に、講師の高塚さん(新津のタカツカ農園)から、平種無し(ひらたねなし)という今回使用した品種の話、「渋(シブ)とは?」「渋を抜くにはどういう方法があるか」など、様々な柿にまつわるお話を聞きながら、皮むきのコツを学びました。

皮むき見本01

皮むき見本03

皮むき見本02

高塚さんは、地元小学校の子供たちに「野菜」や「菌」にまつわる教室を開いたり、秋葉区や三条で今話題の「森のようちえん」のお手伝いもされたりと、本業の米、柿づくりと加工といったお仕事以外にも、とても精力的に活躍されています。今年タカツカ農園では、強風のため、柿の収量が例年よりも少なくなってしまったそうです。それでも7000個の柿を干し柿に加工されたと伺い、農家さんはやはり単位が違う!と圧倒されました。

 

今回使用した柿は、昨年同様、巻の柿農家・三根山農園さんの柿。

巻の柿

柿農家の長津さん

園主の長津さんの元を訪れた際、「例年より1週間ほど色づきが早かったよ」とおっしゃっていました。ありがたいことに、300個以上(計70kg!)の柿をご用意いただきました。昨年よりも粒が大ぶり!!規格で言うと2Lサイズになるとのこと。(1個平均230g!)一見、素人目には立派に見えるこれらの柿も、実はB級扱いなのだとか…驚きです。そんな大粒の柿を会場に並べると、やはりすごいボリュームでした。

柿の1山

参加者のみなさんは、マイ包丁で一人14個(一山)をむき始め、一気に会場は集中モードへ。ガクの部分がきれいなお花の模様になると、干し柿としての仕上がりも綺麗になります。

みんなで皮むき

お子様もお母さんの皮むきを横でかわいらしく手伝っていました。

お子様も手伝い

集中モード

最初は慣れない手つきの方でも、だんだんと慣れてきてスピードも上がります。中には「まだやれます!」とおっしゃって下さる心強い参加者の方も…。「今日は一生分の柿を見たわ」とのお声もいただきました(笑)

会場では子供たちがワイワイと遊ぶ中、6ヶ月の赤ちゃんもママの背中で頑張っていました!

赤ちゃん

皮むき終了

おかげさまで、計300個以上の皮むき作業が1時間かからずに終了。その後、なるべく時間をあけずに、殺菌のための湯通し作業へ。

湯通し01

湯通しは、熱湯に20秒ほど入れ、すぐにすくいあげます。コツは、表面が殺菌できればよいので、ゆでてしまわないこと。何個も連続して入れると当然温度が下がりますので、時折お湯を足したり、沸騰まで時間をおいたりしました。

湯通し02

たくさん湯通ししていくと、液の色がどんどん茶色に。濃くなると、さらに紫色に近づくのだとか…。

色の変化

湯通し後は、干し場であるいわむろやの軒下へ移動。そんな時に雨が本降りになってきました。急げ〜!

移動

いわむろやの軒下は、海からの風こそ直接届きませんが、角田山・岩室周辺の山々を超え、風が吹き抜ける場所で、軒下も広いく雨に濡れにくい最適な場所です。

干し作業01

干し作業02

手元アップ

柿の干し方はいろいろありますが、「柿クリップ」という専用のクリップを使うと見た目にも綺麗に、柿の表面に紐などがあたることなく、干すことができます。クリップに1つ1つぶすっと挟んでいく感覚は何とも楽しく、みなさんの顔も嬉しそう。

干し作業04

干し作業03

そして、できあがったオレンジ色の柿ネックレスは、クリスマスのお飾りのよう!これから柿にカビが生えませんように、また鳥が食べませんように。そう祈り、会場を後にしました。

その後は、KOKAJIYA2Fの「室礼」へ移動してのお楽しみのランチタイム!

ランチ

今回のワークショップに合わせ、KOKAJIYAスタッフにご提案いただいたまかないメニューは↓

・塩と「きりあえ」でいただく新米ごはん(西蒲区産コシヒカリ)
・鶏モモ肉の酒粕コンフィ
・柿と柿の素のマリネ
・お味噌汁
・自家製羊羹
・柿茶

お弁当

お弁当2

すてきな六角形の箱に詰められたまかないを、みなさん美味しそうに召し上がっていました。最初から最後まで柿づくし!とっても楽しいワークショップとなりました。

ご参加下さった皆さん、高塚さん、長津さん、そして当日ご協力くださった関係スタッフの皆さん、ありがとうございました!!

 

<ワークショップ後談>
KOKAJIYAの軒下にも70個余りの柿を干しました。

KOKAJIYAの柿干し

KOKAJIYAの柿干し2

やはり、100年以上の時を経たこの建物に干し柿がさがっている風景が何ともいえずいいのです。

KOKAJIYAの干し柿

これから雪のちらつく日まで、冷たい空気にさらし、乾燥させていくと、だんだんと小さく、茶色くなっていき、その徐々に変わっていく様子もまた美しいです。

<後編>は手もみ作業。日程は後日、参加者のみなさまに個別にご連絡いたします。当日の模様はまたレポートしていきますので、どうぞお楽しみに!

昨年の手もみ作業の様子は、こちら

【11/19追記】
干し始めてから1週間あまりが過ぎました。天候が例年より暖かく、雨も多い状況が続いており、干し柿づくりにとっては条件の良くない日々が続いておりました。そこで、いわむろやとKOKAJIYAの干し柿は、より乾燥させるため、場所を移すことにいたしました。ご参加されたみなさんや、記事などを読んで岩室へお越しの皆様には、大変申し訳ございません。天候にはかないません。何卒ご了承下さいませ。

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「土着ワークショップvol.11干し柿づくり<前編>」
◇共催:新潟市岩室観光施設いわむろや、Bricole、KOKAJIYA2F「室礼」
◇協力:灯りの食邸KOKAJIYA、foodrop

Posted on 2015-11-08 | Posted in お知らせ, 土着ワークショップ [DWS]No Comments »