注連縄・しめ飾り
山際さんの注連縄(しめなわ)と玉〆め
10月の土着ワークショップvol.1で「ワラ細工でカマダイづくり」を教えて下さった
黒崎民具保存会・会長の山際辰夫さん。
12月某日、山際さんが夏頃からコツコツ作っている“お正月飾り”の作成現場をのぞきに、
新潟市西区のご自宅隣りの作業所にお邪魔してきました。
毎年、近所や地元の方からの完全オーダー制で計130個以上(!)作るのが、
神棚用の注連縄[写真右上]と玉〆め(玉飾り)[写真左下]と呼ばれるお正月の飾り。
【以下、注連縄作りの様子がつづきます】
まず材料のワラとワラで作った芯を準備します
ねじりながら、2つのワラ束を交差させていきます
このとき足でおさえるので、裸足での作業!(寒いです)
あるところまで編むと、ワラで作った芯を入れ込みます
太くなったワラ縄にさらに、ワラ束を巻き付けます
神棚の大きさに合わせたサイズ(1尺〜3尺まで)をお手製の竹の定規で確認
最後に飾りのパーツを付け、ワラ縄で縛り、紙垂(しで)をつけて完成!
材料の稲は、ご自身の手で一から育てていて、まだ青いうちに刈り取り、ワラ細工用に干して加工して使っています。ご自身で材料を作っているからこそ、「量をケチらずふんだんに、ぎっしり使う」というのが山際さんの注連縄づくりのモットーだそう。確かに、ぎっしり、しっかりしています。
注連縄の頭に使うのは、実が丸くて、真っ直ぐに立った“大黒米”。また玉〆めの尾っぽの部分には、ヒゲの付いた“赤米”を使っていますが、どちらもご自身で栽培されたもの。ここにも山際さんのこだわりが…。毎年、使う分だけの種籾を残して、また来年に綿々と繋げます。ここまで一貫したものを、思い切った使い方をする古代米のあしらいはスーパーや産直販売所で店頭に並ぶ飾りではあまり見られないものです。
↑来年用の種籾。左から赤米、黒米、大黒米、黒米(種なのでこれだけの分量でいいようです!)
ワラのギッシリ感や安定感を感じさせる、凛とした注連縄。素朴でありながら、ワラ縄や結びなど、繊細な技術が光っている玉〆め。どちらも長年、このお正月のワラ細工を30年以上作り続けてきた山際さんの、またその山際さんさんに技術を伝えた先人たちの思いがしっかりと乗った重みのある作品だと思います。山際さんの「毎年、これがあるから生かされている。生き甲斐なんだ」という言葉がとても印象的でした。
今回、こちらの注連縄と玉〆めを、オーダーメイドで販売させていただくことになりました。
実物が気になる方は、「室礼」に15日(土)から展示しますので、ぜひ見にいらしてください。
オーダーの受付は、12月20日(金)まで。
メール[info@bricole.jp] か 電話[080-4051-1211](担当:グミザワ)にてご連絡ください。
山際さんのお正月飾りで、清々しい新年をお迎えいただければ嬉しいです。
※商品の詳細、オーダーについては、こちらをご覧下さい。
※予約受付は終了しました。ありがとうございます。
価格はこちら↓
●注連縄
1尺5寸(約45cm)・・・・2,000円
1尺(約30cm)・・・・1,500円
●玉〆め
小(約10cm×約30cm)・・・・900円
大(約15cm×約40cm)・・・・1,500円