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土着ワークショップvol.2「流しびなづくり」レポート<後半>

「流しびなづくり」は、前半の「桟俵」づくりを終え、紙と布による「ひな人形」づくりの行程へ。

【下準備】男雛・女雛の頭部分を紙粘土(軽いタイプ)と白い水引で、また着物の型紙を画用紙で作る。

かお

【10】まずは着物の布選び。小さいながら味わいを出すために、古裂(こぎれ)や端切れを使います。

古裂

様々な布を用意し、男雛・女雛の好きな組み合わせを選びました。

選ぶ

【11】画用紙に沿って古裂を大きめに切り、ボンドで貼って着物部分を再現。和紙の金紙で帯や袴も同様につくっておく。首を差し込む穴を忘れずに。

人形01

人形02

もくもくと

細かな作業を、みなさん無心に進めます。

【12】ボンドが乾くまでの間に、顔部分に目や口などを書き入れる。(顔を書き入れる作業は、着物に顔を固定する前の方が書きやすいとのことで、次回からそうします!)

顔さがし

顔は様々な地方の人形や郷土玩具の「お雛様」の表情を参考に決めました。

顔付け

【13】穴に首をさしてテープで固定し、帯や袴をつける。これで「ひな人形」の完成です。

続いて、飾り部分。

【14】桃の花に、日本古来の伝統の包み方「折形(おりかた)」(※)の花包みを施す。今回は、初めての挑戦ということで、山折り、谷折りのガイドをつけて折ってみました。桃の節句を意識して、2色(白、ピンク)の和紙を重ねました。

(※)折形・・・贈り物を和紙で包んだり、儀式などに用いる飾りの紙を折る礼法。鎌倉〜室町時代に生まれ、武家の礼法の中で発展。江戸時代に庶民へも広まり、戦前までは定着していた。相手を思い、敬う気持ちを基盤とする礼のこころを表現し、人間関係を円滑にするための知恵。ものをむき出しにすることを嫌う日本人特有の美しい感性や、四季の移ろいを繊細に表現する。

おりかた

【15】いよいよ「ひな人形」を「桟俵」にバランス良く置き、平たい竹ひごで固定。そこへ桃の花や菜の花を添え、室礼特製のお札を挟んで「流しびな」の完成です。

完成品

最後に完成した「流しびな」を持って、記念撮影!(残念ながら時間の関係で全員での撮影が叶わず…)
記念撮影

そしてお楽しみ、一仕事を終えた後のお茶菓子タイム。KOKAJIYAオリジナルの陶の器に素敵に盛られたスイーツは春を感じる取り合わせ。

おかし

「平飼い卵と桃のふわり巻き」と「桜と苺のトリュフ」。DAIDOCOの山倉あゆみさん作です。

いただきます

おいしそう

できたての「流しびな」を眺めながら、本当に美味しくいただきました。

3時間にわたる盛り沢山なワークショップとなりましたが、充実した、世界でひとつだけの思いを込めた「流しびな」ができて参加者の方も満足そうでした。ご参加いただき、本当にありがとうございました。

つくりました

今回は流さない、飾るための「流しびな」をつくりましたが、来年は、岩室からすぐ近くのホタルで有名な矢垂川(やたれがわ)に流してみたいと思っています。風情ある、地域の人々の心に残る光景を、再びこの場所から作れたら…そんな夢を描いています。

最後までレポートを読んでいただき、ありがとうございます。次回の土着ワークショップはまだ未定ですが、決まり次第ご案内します。興味を持って下さった方、ぜひ今後HPなどをチェックしてみてください。

まねきねこ